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「お前ら、何してやがんだ」
癖の有る髪に威嚇する目付きで、向かい合う男子生徒は冷や汗を掻きながら反応してる。

「道明寺さん。いや、生意気な公立の女を此処で締めようと」
あれ?でもこの人、どっかで見たような記憶有るなあ。
「こんなブスじゃなくても、幾らでも居るだろーよ」
何ですって?幾ら何でもブス呼ばわりは、無いでしょうよ。
「はぁ?随分な言い方してくれるわね。肥溜めみたいな男なんざこっちが願い下げだわ」
小さい体格の女が何抜かすんだ、と言いたげね。
あたしは優紀を守ろうと、しっかりガードする。
優紀はあたしの後ろで、凛としてる。
あのさこれじゃあたしが、守って欲しいと思いそうよ。
「あ?お前みたいなチビがか」
迫力ある顔に迫られて、あたしはギクッてしちゃう。
体格以上に、何かオーラが違うし。
その辺の男よりも、つうか肌が女性よりも綺麗過ぎ。
モデルか芸能人が歩いてるみたいな。
完璧過ぎるつうか、この人宇宙人じゃないの?
「何ジロジロ見てやがんだ。オレ様に惚れたか?」
「はあ?もしかして頭打ったんじゃないの?あたしはタイプじゃないから」
間違っても其れは無いわ。
どんだけ自意識過剰なんだか。
ちょっと顔が良いからって、何考えてんの。
「顔赤くしてる癖にな」
つうかウザイんですけど、あたしは顔が良くても性格が最悪なんは願い下げだわ。
宇宙人は理解不能てところね。
『お・・・おい。今のうちに、ずらかるぞ』
男子生徒達は、脱兎の如くに我先に逃亡しちゃったし。
「あ、ちょっと。待ちなさいよ~」
あたしは一発お見舞いしようとしたのに。
「用事は済んでねー」
あたしの絶対絶命は未だ続いていた。



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「旨いなぁ。ボンビー食も珠には良いよなあ」
「そんな事言うなら、食べないでよ」
「冗談だって。今度、あの子も連れて来なよ」
西門さんは、優紀の事言ってるんだ。
ウチの男子学生人気、トップクラスだからかな。
「もう西門さんの毒牙に掛かったら、妊娠しちゃうよ」
「オレ上手いんけどなあ」
「ダメ。あの子はあれで、キツいんだよ」
「そうなんか?ホンマ興味出て来た」
「もうね、あたしの親友にそれはダメだからねっ」
「それは置いといて、美味しいよ。市販のは、不味くて食えねーし」
類はあたしと違って食が細いから、嬉しかった。
「作った甲斐があったよ、類は食べないから」
「ボンビー食、作ってくれよ。オレはつくしちゃんのなら大歓迎、何なら彼女・・・・」



「つくしちゃん・・・・大変だよお」
あたし達がカフェテリアで和やかに、サンドイッチを食べてる時だった。
同じ高校のクラスメート、和也君が血相を変えて走って来た。
「何だよ、オレらの場所邪魔・・・」
「それどころじゃない・・優紀ちゃんが、学生に囲まれて・・」
「何処よ?」
「美術室の裏」
あたしと和也君は、親友を一人にした事後悔した。
同じ高校に通っている優紀は、男子学生の人気がダントツだった。
大和撫子を地で行く雰囲気の、凛としている感。
其れが珠にキズとなって、界隈の学校からナンパ目当ての学生が後を立たなかったから。
「どうしよ・・・優紀に何かあったら」



優紀は案の定、男子学生に囲まれて今にも・・だった。
「優紀、西門さんが呼んでたよ」
男子学生がビクってした隙を付いて、あたしは優紀を連れて逃げようとする。
「口からデマかせ言うのか」
「あんた達最低じゃないの?複数で女の子囲むとかさ」
「公立のクセに、生意気なんだよ」
「そんなの知らないわ」
「コイツもヤッちまえ」
あたしと優紀は、絶対絶命だった。

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あたしは都立高校に入学した。
都内トップクラスの進学校で、小学校からの親友『松岡優紀』『青池和也君』と一緒。
クラスも一緒だから、楽しかった。
2年生の前期には和也君の友達だった、織部君から告白された。
(残念ながら付き合う事はなかったなあ)
それから間もなく、あたしは転校となり今に続いている。
廃校舎とは言えども、公立高校並みの校舎。
その場所で少なめな人数ではあったけど、教室を抜かせば他の施設は英徳と同じ場所が使える。
カフェテリアや体育館、移動教室等はもう嬉しかった。
あたし達には贅沢な施設、でも間借りには変わらないんだけどね。
あたしは類の教室へ行く事に、抵抗無かったし。
英徳の非常階段裏でよく寝ていた類の顔を、覗き込むうちに自分が気持ち良くて眠って風邪を引く事もあったし。
英徳の生徒と区別する為に、あたし達には何故?かセーラー服だった。
其れが何か虐めのターゲットとなり、男子学生に人気のあった優紀は格好の餌食となった。
あたしは最初こそやられたけど、腕っぷしに物を言わせて皆を黙らせた。
それが良かったのかは、正直分からない。


ある日、あたしは邸の給仕場で類の弁当を作ったの。
自分の弁当ついでに、類に渡す分も作ろうと。
と言うのも偏食がちな類に、あたしは昼だけでも
バランスの取れた食事をして欲しいと思ったから。
「花沢類~」
「牧野、又作ったのか?オレは毎回じゃなくても」
「朝食抜くとか、サプリしか飲まないとかじゃ体壊すよ」
「つくしちゃんのサンドイッチ、俺達も食べたいなあ」
類と一緒につるんでる、仲間の人があたしの側に寄って来た。
「オレは西門総二郎。宜しくな」
「あ、昨日。OL風のお姉さんとデートしてた人ね」
ニコニコしながら近づいて来たのは、界隈で女性とデートする姿を目撃されてるたらしの有名人。
確か・・・、西門流の次期家元だったかな。
「お前昨日は真由子と、多香子だったよな」
関心無い類でも知ってるから凄いなあ。
「コイツはしょうがないよな、オレはそんな事しねーし。後腐れ無いからな」
「うるせーよ、熟女か人妻もタチ悪いだろ」
「もしかして、美作さんてこの人?」
「もしかしてじゃなくても、オレだ」
西門さんより少し小柄の、パーマ掛かったロン毛の方は美作あきら。
どちらもあたしの身分では、お目に掛かれないセレブな皆様。
「カフェテリアが開いてるからさ、其処に行くか?コーヒー有るしな」
「良いのかな?持ち込み禁止じゃない?」
「つくしちゃんのサンドイッチなら、美味しいだろうし。オレも食べたいなあ」
「どうせ大量に作って来たんだろ」
類やあたし達は苦笑いしながら、カフェテリアへ移動する事にした。
「司は又女から告白されてんのかよ?いい加減、諦め付かねーのかよ」
「知るかよ。少なくとも、オレら以上にヤッてんじゃねーのか」
「そんなふしだらな人居るの?」
「オレらは可愛いもんだぜ・・・な?」
「「「そりゃそうだ」」」


此処には居なかった、あの男と会うのは未だ少し先。


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父はその後心労と過労で、体調を崩し間もなく亡くなった。
『人を騙す事に荷担した事は変わらない』と、死の間際迄父は自分を責めてた。
あたし達はそれからも方々を転々とし、母は住み込みで働きながらも必死にあたし達を育ててくれた。

その母も長い間の無理が祟って、亡くなった。
あたしと弟は、地元の仙台に一旦は帰ろうと決めた。
葬儀代にも事欠く有り様だったし、親族からすれば鼻つまみ物みたいだった。
そうだよね。
犯罪者のなりそこないには、世間から制裁を受ける事は仕方ないもの。
その葬式を仕切ってくれたのは、花沢家使用人(当時)の泉さんだった。
父の昔の職場仲間で、泉さんが言うには『つくしさんの父には大変お世話になったんだ』と。
未だロクに食べて行く事も出来なかった頃、父が若い頃の泉さんへ食事やら住まいを世話したそう。
正直詳しい経緯は余り知らないんだ。
泉さんはその後に父と別れ、花沢家に雇われて今では使用人頭に迄上がったそう。
その頃のあたし達は、仙台の児童施設へ送致される予定だった。
それを止めて花沢家に掛け合ってくれたんだ。
花沢家でも最初は鼻つまみ扱いを受けたけど。
使用人の皆さんが、親切な方々ばかりで。
あたし達を見るなり『世間体を見返す位に勉強するんだよ』と、励ましてくれたから。

今のあたし達はその縁もあって、此のマンションに住んでる。
住み込みの使用人専用だけど、別に生活には困らない暮らしだしね。
泉さんはあたし達の後見人代わり。
だからお家賃の代わりに、勉学は首席卒業する事が至上課題なんだって。


邸でお世話になる時、泉さんから紹介されたのが一人息子の類だった。
絵本の中から飛び出した様な、皇子様みたいに美しい人だった。
でも全然無愛想だし、何を考えてるか分からなかったなあってのが第一印象。
そんな類の後ろにくっついて、学校へ行く事になった。
同じ学校ではなかった。
でも敷地は一緒と言う奇妙な学生生活。


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つかつくになるのは、未だ先の話ですみません。
司も未だ出て来ないし←、下書きは14話に入ってようやく二人らしいシーンが少しずつ交えます。
寧ろ、総優の方が少し有るし←。
明日から、中断している『チーム・バチスタ』シリーズもアップします。
で、バチスタはブランク有るので。
1話から再掲載をして行きますんで、このお話用に書いた背徳シリーズも有ります。
結構ご新規様もいらっしゃるので、『過去懺悔』みたいな恥さらしになりそうですが。
宜しくお願い致します。






「球技大会なんて、あたしは運動好きだけどさ。何か苦手なんだよね」
「牧野が通ってる、高校の行事だから仕方ないだろ。英徳だったとしても、文化祭で有るんだし」
あたしの通ってる高校は公立なんだけど、去年から英徳の廃校舎を間借りしている。
と言うのは、去年の話になるんだけど。
通ってた本来の場所が業者の手抜き工事と、数年に一度の台風による豪雨で校舎が全壊した。
近い生徒は隣近所の学校に通ってるんだけど。
一部の生徒は、英徳学園の廃校舎を間借りして其処に通っている。
あたしは仲の良かった友達とも離され、この学校に通う事になった。
公立高校の生徒だけどね。
はぁ・・それでも、友達は居ないし。
唯一の救いは、優紀と和也君が居る位。
金銭感覚の合わない生徒達に囲まれて、やりにくい事この上ない。

小さい弟は未だ中学生だし、此れから何を糧にすれば良いのやら。
因みにあたしと弟は、花沢家の使用人専用マンションに、住まわせて貰ってる。
お家賃は一万円のみ。
その変わりに学業を首席で卒業しろ、が条件。
でもそれにしても、オートロック式な場所は贅沢だよ。
あたしの父は以前別の邸で、調理場の手伝い人として入っていた。
父は昔から調理場の手伝いで、周りの人とも上手くやって来た。
でも数少なかった地元の友人に、事業の話を持ち掛けられて人の良かった父は借金の連帯保証人に名前を列ねた。
ところがそれは『元本が数年後に、倍になります』なるねずみ講。
つまりは犯罪へ手を貸した事になってしまった。
その主犯格の友人は詐欺罪で、今は獄中暮らしになってるみたい。
当たり前だけど、あたしの父を騙すなんて許せないよ。
本来ならば犯罪人になる予定が、知り合い等の尽力で罪にこそは問われなかった。
執行猶予付きの罰金で、略式起訴て言うのになった。


もう1つのお話ですが、妄想に大ブレーキ状態なんで。
申し訳ありません。

此方のお話が何でか、サクサク思い付いてるんで。

暫くお付き合いを宜しくお願い致します。




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