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此れはとある上級国民の家で起きた、お話である。

涼はその日。
ダイニングでメイド頭のタマさんと、新しく入ったメイドの朋子と一緒に柏餅を食べていた。
朋子はお菓子作りが得意で、タマが試験をしていた。
其所に和菓子が大好きな、涼の目に入ったのだ。
カウチソファーで、『バイキング』を原文で読んでいた。
イギリスとアメリカの英語違いを、祖母から勉強する様に言われていた涼。
(因みに作っていたのは、粽と柏餅。バイキングはテレビでは無い)
涼は司とつくしの息子だが、クルクル頭以外は司と似ていない。
ビー玉みたいな目で、色素が薄いから『類との隠し子だろ』と司が言い出して大変な事になったのだ。
類とは『花沢物産』の当主のご存知『花沢類』であるが。

類とつくしが仲良しな事で、毎回嫉妬心を立て炎上する上、息子の見た目雰囲気が類の幼い頃に似ていたからだろう。
最近になって、類は年上の『萱原祐子』と結婚した。
祐子はシングルマザーで、死別した夫との間に娘を連れて結婚した。
つくしは祐子の苦労人人生に共鳴したのか、最近は英信尼(優紀の法名)の庵に日参していた。
つくし「涼、莉奈と莉緒を連れて来て」
涼「エ?パパに頼んでよ」
つくし「パパが娘に構ってたら、又遅刻しちゃうの」

双子の娘が生まれてから、司はとにかく娘には溺愛するばかりで涼の事は知らん顔だ。
生まれて間もなく、涼は病弱で生まれてから入院する日々だった。
司も当時は総帥に就任したばかりで、経済混迷時代に突入していた時代だった事もあり帰国出来なかったのだ。
涼とのコミュニケーションが必要な時に、仕事が多忙だった為。
初めての子供に遭遇した時に、髪以外は余り似て非なる為だった・・・それだけの事で。
涼は病院生活が長かった為に、自分の事は自分でやる癖も付いてしまい親に馴染む事が上手く出来なかった。
「まあ、良いけどさ。パパが騒いでも、僕は知らないから」
涼はヤレヤレと思いながら、つくしに言われて子供部屋に向かう。
「僕が後で怒られたら、楓さんにお願いしよ」
涼は14歳になっていたが、知恵ばかりは大人並みに働くからか司が敬遠するのは仕方ない事だった。


子供部屋から、姉妹の鳴き声が聞こえて来る。
『ボク、何かした事にされるのかな?』
涼は近づく事に不安を覚えつつも、近くに誰も居ないかを確認した。
年代物の『静物画』の油絵が壁に掛けられ、涼を威圧的に見上げている。
キョロキョロと四方を確認しながら、ノックをしながら木製のドアを開く。
涼「どうした?」
小さいおかっぱの少女が、涼の元に歩いて来た。
妹の莉緒の方である。
つくしの幼い頃に似ていて、活発な少女だ。
莉緒「お姉様が上でお化けをみちゃったんですの」
涼「お化け?・・・いる訳・・・」
と、言い掛けたが。
莉緒「お姉様、怖がりですから」

涼はお化けと言って、ふと考えた時に思い当たるのか莉緒と一緒に姉の莉奈の側に行ったのだった。


すみません、昨日の続きを書いてましてらお話が浮かばない事態が・・・。
途中の話が、全て消えてしまいまして。


仕事のスタートで、疲れ半端無しでした。
本日も仕事は待った無しで、頑張らねばです。

皆様からの応援、毎回有難い限りであります。
本日も宜しくお願い致します。

尚、明日の1話はエロもどきになります←。
皆様にドン引かれそうです❗。

此方は、不定期連載です。
連載の方は、後1話で終わるのになあ。






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楓はつくしが想像をしていた以上に、しっかりしている少女であった事に驚くと同時に納得するもう一人の自分も居る。
『つかさにも、自覚させなければならないわね』
鉄の女で有る前に、母親として説得出来なければ。

両親も心配する中を、つくしは一人荷物を抱え込む。
道明寺の都心に有る、社宅や邸宅内の部屋を宛がう事も提案されたが。
つくしは全て却下した。
「あたしよりも、進にしてほしいんだよお」
「姉ちゃん、オレ大丈夫だし」
「あんたにパパやママを、お願いしなきゃダメなんだからっ」
つくしは楓にのみ相談し、行き先は極力『道明寺の関わりにくい場所』を希望した。

その行き先は、楓の母方の乳母が住んでいた田舎町だ。
乳母は亡くなっているが、その孫はつくしの母千恵子と歳が変わらないと言う。
極力環境の変わらない学生生活を、つくしはそれがずっとネックだった事である。

転居元には、つくしと使用人のタマの娘夫婦が付き添う。
楓から出されたのは、道明寺との関わりは薄いながらも気の利いた身内を連れて行く事。
家事はつくしが不在の時や、あくまでも見守りに徹するのみ。
一切の手出しは無用な生活。
高等部には編入する事だけは、タマと西田のみしか知らせていない。

つくしは、世話になったタマと勝手口から密かに別れを惜しんだ。
「本当に良いのかい、つくし?」

うん、とつくしは頷く。
「じゃあね、パパやママをおねがいしまあす」
進は男子校だから、沢山勉強して未来の楓さんや
つかさに恩返しをして欲しいから。

つくしは鼻唄を歌いながら、歩幅を広める。
「あるこう・・あるこあるこ・・・」
(確かこんな歌詞?)


つかさの意識が覚醒すると、つくしの姿が抱き枕に変わり慌てて起き上がる。
つくしの服や荷物が全く無い事に、急いで部屋を出るなり近くの使用人を掴まえる。
「おい、つくしはどこいったんだっ」
「私は存じません」
「かくしてんじゃねえのかっ」
若い使用人の女性や、年輩者を捕まえては誘導尋問する御曹司。
自分の聞きたい事に応えられない、使用人にイライラが募る。
「坊っちゃま」
「つかさ坊っちゃま」
口々に言われ、つかさの中からは怒りがこみ上げてくる。
使用人の目が、パーティーに蔓延る女の目線みたいで。
つかさは廊下に点在し、陳列された宝物を睨み付け力一杯振り回して破壊を始める。
「司坊っちゃま〜」
「司様~」
「お止め下さい」

どうしてなんだよっ、オレはいっつも一人ぼっちにされるんだっ。
つかさの心は、ささくれてやさぐれる一方だった。




すみません、複数執筆で此方のお話は今回は此れが限界でした。
続きを直ぐに再開しますんで、平にご容赦ください。


お花見既に、終わってるのに待たせてしまいましてスミマセン。

つかさの悲しみも、書きたいので。
もう少しお付き合いを、頂きましたら幸いです。







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どの位眠っていたのだか、つくしは目を開くと腕を両腕を上げようとする。
目前にはつかさの綺麗過ぎる顔を目前に、口元を抑える。
「あー、びっくりした・・・つかさったら」
つくしは起こさないように、ぞっとつかさの腕に枕をしいた。

「つくし、起きたのかい?」
「タマさん、おはようございます」
「もう大丈夫かい?つくし」
「うん、あたし。もうだいじょうぶだよ」
つくしの部屋には、麻季とじいじの写真入りのフォトフレームを置いてある。
二人が旅立ったのをつくしは、感じ取った。
せめてもの手向けに、毎日一輪の花を入れた花瓶を置いたのだ。
つかさは気味悪がるも、つくしの前で言わないだけだ。
お花見の筈が、お盆の出来事に感じた今回の話。
しとしとの雨が降り、つくしの心中を察している様である。
もうすぐ編入学の返答期限が、迫っていた。
英徳へ転入するか、そのまま公立に通うのか。
つくしは公立に通って、お金の掛からない学校生活で良かった。
進の方が勉強に関しては、重要だからだ。
将来は『道明寺HD』の幹部候補を、目指す人材教育を受けさせる。
つくしはいつか、結婚して『牧野家』から出る身となる。

「あたしは、英徳に行かない」
タマは戸惑いしかない。
西田は合点の行った表情だ。
「それで坊っちゃんが、納得すると思うかい?」
「しないよねえ。でもね、あたしきめたんだよ。タマさん」
タマはつくしが人を頼る事を、潔しとしないのを分かっていた。
つくしが何でも、人に頼る事を選べばつくしの輝きが失われてしまうのだ。
「つかさには、つかさのせかいがあるよね。あたしのそのせかいに、つかさはいないの」
上手く言えないよ、とつくしは俯く。
「それでつくしは良いのかい?」
「あたしは何も無いから、それだからいいんだよ」
「牧野様、司様が・・・」
「だからだよっ。つかさがダメになっちゃうのは、どうしてもだめ」


つくしの精一杯な抵抗に、タマは溜め息だった。
「つかさには、すてきなみらいをつかんでほしい」
「つくし、あんたは坊っちゃんを悲しませるのかい?」
「つかさには、たくさんもらったの。だからといって、あまえたくないよっ」
つかさの事だから、つくしを甘やかしかねない。
が、それは互いをダメにするとつくしは悟った。
両親も働き口を世話されている。
このままでは、牧野の家がおんぶにだっこだ。


つくしは楓に相談をしていた。
楓はつくしの想いを、汲んでいた。
つかさの為にならない、ならばせめて高等部からの編入にしようと。
「つくしさん、後悔しないのね」
楓はテレビ電話の、画面から静かに語り掛けた。
「うん、進一人だけでもね」
「勿体ない気もするわ。でも、その選択は悪くなくてよ」

つくしの選択を楓は、承諾するしか出来なかった。


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車はゆっくりと停止し、木々の生い茂る申し訳程度に舗装された道路。

「あたしのいなかみたいだあっ」
アスファルトすらなくて、砂利道の路面。
つかさは下りると、その場に立ったまま動かない。
「坊っちゃん?」
運転手の顔を睨み付け、後ろに下がれと目配せする。
「あ・・・これは、大変失礼致しました」
つくしは運転手の行動に、小さく笑うも。
つかさには、一発殴るお見舞い付きだ。
「なにしやがるっ」
「おじちゃんにわるいよ」
「つくしはオレが付いてるから大丈夫だっ」
何処の世界を探して、御曹司が庶民を下ろすのだろうか。

「つかさよりも、あたしがこまるっ」
「オレがつれてくんだ、しっかりつかまれっ」
今からこの状態では、大人になってからはどうなるのか。
つくしの身をゆっくり下ろして、恋人繋ぎの手。
「キャッ」
つんのめって、前に倒れそうになるつくし。
つかさがバランスを崩すも、SPがしっかりと背後から支える。
「ごめんっ、あたしがにぶいよねえ」
「つくし、怪我してねえなっ」
つくしの衣服に付いた泥を、つかさが自ら祓う。
「坊っちゃま、私達が・・・」
「つくしには、触んな」
「つかさ?」
「オレがする、手は出すんじゃねえっ」
「ありがとう」
つかさはSPに案内されて、つくしの横に立ち進む。
進と両親が続き、区画整理されている『公園墓地』を進む。

番地の入った杭を進むと、千恵子がつくしを呼び止める。
「その3つ先の墓石前で・・・・ね」

つかさに引っ張られ、つくしはSP達に背後を固められている。
千恵子の両手には、幾分小ぶりの花束が抱えられている。
墓石前には管理人の命を受けた、派遣社員らしき若者数名が清掃道具片手に頭を下げている。
「ご苦労様です」
「敷地内を整えました」
「此れは礼の一部です」
封筒を手渡し、彼らは引き下がる。

つくしが墓地前に佇むと、千恵子が腕を引っ張る。
「麻季は此処に眠ってるのよ、つくし挨拶して」
つくしの隣には、つかさが立つ。
「つ・・・かさ・・・あっ」
「オレもいっしょだ・・・な?」
泣き喘ぐつくしを、ポンポンと頭に触れる。
「あたし・・・」
「つくし・・・ひとりじゃねえっ。オレもだっ」
花束を墓石の前に手向け、手を合わせた。


その一瞬、つくしの頬を優しい風が過った。
つくしとつかさに見えた、『麻季と子供の手を繋ぐじいじの笑顔』の幻影。
やがてそれは、光りの射し込みに溶けて行ったのだった。



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数日後、つくしは精密検査を受けた。
血液数値や、心拍数に異常は見られず脳にも全く影響はなかった。
晶「良かったわ、つくしちゃん。一時期は心肺停止したから、焦ったわよ。奇跡って、本当に有るのね」
つくし「うん!じいじや麻季ねえちゃんに、あってたんだよ」
千恵子「つくし、あんたは未だそんな事言うの?」
千恵子は信用していない、迎えに来た春男も戸惑っている。
春男「まぁ、見たんだろうね。危うく霊安室行きは、勘弁しておくれ」
進「幽体離脱って、凄いんだな。よく戻れたなあ」
つくしは椿が用意した、セレクトショップの袋から女児向けの服に着替えていた。
麦わら帽子は着用出来ないので、白いつばの少し大きめな帽子に薄いピンク生地のワンピース。
つくし「お姫さまだあっ、あたし・・いいのかなあ」

楓「椿が着せてと、頼んでたみたいだわ」
ドアが大きく開くと、息を切らせてつかさが入って来た。
当然だがつかさは、周りを全く見てもいない。
つかさ「つくしっ」
つくし「つかさ、どうしたの?なにかあった?」

つくしは毎度であるが、何か騒がしい事件でもあったのかキョトンと立っている。

つかさ「おまっ・・・かわいいっ。すぐつれていっていいだろっ」
楓「つかささん、貴方って人は。行きなり、入って来るなりそれですか?」
つかさ「んだよ、ババァ・・」
ババァの一言に、すかさずつくしから一発殴られる。
つくし「つかさ、おかあさんだよ。ババァなんて、酷いよ」
つかさ「ババァ以外、見つかんねーからだっ」
つくし「おかあさんをババァって言うなら、あたし一人で帰るからっ」
つかさの手を離し、強く睨み付ける。
普通の少女ならどうでも良いが、つくしのそんな姿すらつかさは愛しいのだ。

舌打ちすると、後ろから鉄拳でお見舞いするつくし。

つかさ「・・・・。悪かったよ、お・・・ふく・・・ろ」

蚊が飛ぶ位の小さな声で、つかさは楓をそう呼んだ。


楓「貴方にはほとほと、呆れるわね。つくしさん、支度は出来たようね」
つくし「うん、おばちゃん。ありがとう」
楓「あたくしは、此処でお暇させて頂くわ。NYの邸もオフィスも、留守には出来ないから」
背後で待機する秘書や晶と連れ立って、出口に向かう楓。

一家は揃って楓に深く、頭を下げる。
楓はつくしへの可能性を、感じたのだろうか。
楓「つくしさん、今すぐとは言わないわ。いつか、NYにいらして」
つくし「あたし?」
つかさ「つくしとなら、オレもいくっ」
楓「つかさは暫く要らないわ。先ずは常識を身に付けて頂戴」
つかさ「つくしがオレんだっ」

当然で有るが、つくしに殴られたつかさ。

尤も過ぎる発言に、その場にいた人々は頷くばかりであった。
(つくし以外の牧野一家を覗く)

つくしは恥ずかしくて、下を向いている。
「つかさ、バカじゃないの?」
「なんでだよっ」
「おかあさんのはなし」
「んなの、聞かねっ」

つくしの知らない間に手を恋人繋ぎされ、車に乗り込む。
千恵子がSPらしき男性に、何やら頼み事をしている。



二人を乗せた車は、木の生い茂る森に到着する。
其所には錆び付いた門が、開いて彼らを待ち受けていたのだった。


そろそろ、終わりが見えて来ました。
もう少しお付き合い頂ければ、と思います!
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