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2019.09.13 お詫びです
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優紀が西門の家に嫁いでから、10年ばかりの歳月が経過していた。
学生時代の頃、受験の近くなった頃に悪阻を起こした。
総二郎の母親と相性の悪かった優紀を、総一郎の妻が不憫に思い友人の僧侶が営む寺の本山に匿って貰った。
本山の尼寺で会得する事を条件に、優紀は男児を産んだ。
総二郎父子は喜び勇み、寄進と寺院の勢力も後ろ立てにするべく彼女を修行に出す事を黙認した。
優紀は『別に髪はウィッグで良い』の一言で、髪を下ろした。
その肝っ玉に総二郎の母親も、渋々認めたのだ。
優紀は僧籍を取得し、総二郎との籍も入れてから2年後には立て続けに男児を出産し現在に至る。
4人の男児を育てつつ、尼寺を守り茶道を極めている。
パーティーでは『尼夫人』と呼ばれ、政財界と旦那衆相手に茶道交流に勤しむ日々。

優紀「この菓子をお願いしますよ」
弟子A「懐石はこのコースで、此のお軸を使いましょう」
弟子B「尼夫人、この水差しの壺は如何しますか?」
優紀は差配しながら、隣に付く女官の菊乃へ言伝して行く。

菊乃「お召し替えの時間でございます」
スーツを着用したSPらしき男性と女性から、前後を囲み優紀は室内へと戻って行った。
一時前に降った雨露が、苔むす枯山水に敷き詰めた玉砂利に滴を垂らしている。


総二郎「あのツルっとした感触は、オレだけの特権やんな」
あきら「何の話してるんだ、総二郎」
類「尼夫人の話しかないよ、全く司と変わらなくなった」
優紀の召し替えの着物を、総二郎が持参した薄桃色にスッキリとした唐草模様を施した友禅。
あきら「至れり尽くせりか。あの姉さん遊びは、確かにお怒りだろうしな」
華道の家元の娘御と、祇園で密会していた事がバレた果てに優紀に4人目の妊娠が分かった。
「産む人間のお立場になって下さりませ」
以来、総二郎は優紀に強くは言わない。

優紀は総二郎はおろか、西門の家を強固な迄に強くのし上げた。
総二郎の母親が高貴な身分で有る事を逆手に取り、宮中の茶会やら外交には積極的に参加する。
類「あの西門で女を捨てて、戦うのは凄いよ」
あきら「第2の◯聴さんて言われてるもんな。違うのは、結婚してる位か?」
総二郎「優紀も貫禄が出て来たから、堪らんわ。今やおふくろも家元も味方や」
類「司も付いてるみたいだな」

その優紀を訪ねて来たのは、話題となっているかの親友の想い人。
優紀は掛け軸の前で、静かに瞑想にふけっていた。



爆睡して気付いたら、11時過ぎ。
お越し下さいました皆様には、拍子抜けですみません😣💦⤵️。
ストックの中から、アップですみません。
つくしがようやく自覚した裏で、優紀も暗躍していた?と言う短編を書いてみたかったんです。
ホンマの自己満なお話ですが、良かったら読んでやって下さいませ。
ロスタイムの話は書いてるんですが、未だバタバタしていてすみません。














化粧のノリがイマイチ良くないな・・と、思いながらも鏡台の前で百面相をするつくし。
肌の乗りの前に、携帯のランプ点滅に慌てて道具を仕舞い込む。
グロスを塗り直しただけで、ファンデーションも手を付けられなかった事。
『あーあ、女捨ててるよなあ・・・』と、思ってみるも約束を破るのは性に合わないのだ。
駐輪場に停めておいたチャリは、何とか何時もの場所からズレていた位にホッとするつくし。
最近になって、電動自転車を購入した。
若い頃はママチャリで、颯爽と風を切って走る事にカッコいいと感じた頃もあった。
通っていた大学や、前の職場等は近場で自転車通勤をしていた程だ。
運動がてら、ダイエット等で鍛えて来た。

ママチャリでも、体力的には余裕綽々だ。
車も持っていたが、弟が免許を取ってからは車を譲った。
カーシェアリングで、つくしの用事も今は充分なのだ。
電動自転車は、母親の千恵子が乗っていた名残だ。
つくしは電話で、自転車を置いてから行くとLINEを入れた。
結局長年愛用していたママチャリは、同じ職場の後輩にタダで譲り渡した。
寂寥さを覚えるが、思い出は自分の心中に沁み渡れば良いのだ。
「パパの墓参りも行かなきゃ。又、仙台と往復かなあ」


「つくし、遅っせーよ」
引き戸をガラガラと、特有の音で鳴らしながら赤ちょうちんと暖簾の垂れ下がる先を潜るなり開口一番。
「今日は奢りだかんな」
「いらっしゃい・・お通し持って来るから」
昭和の雰囲気漂ったレトロな、居酒屋。
つくしの昔馴染みの友人夫婦が、経営している。

大学からの友人芽郁が、長年の夢だった小料理屋をオープンさせたのは3年前。
子供の独立を機に、自分の店を出したいと相談を持ち掛けて来た。
しかし都心は賃貸料が高くて、夢物語と諦めていた時。
つくしの友人の一人であった『花沢類』が、自分名義の所有ビルワンフロアを提供してくれたのである。
類は『日本に居る機会も少ないから』と、相変わらずな返答でつくしがズッコケそうになった記憶が有る。
「花沢さんて太っ腹よね~」と言いながらも、芽郁は手元に有る肉を沸騰させている鍋に放り込んでいる。
その手つきはすっかり、慣れたものである。
ノブ「つくし、こっち来て始めようぜ」
つくし「もう何杯、飲んでんの?」
芽郁「ハイボール、2杯よね」
ノブ「大人しいほうだろ?」
つくし「ノブにしちゃあね」
芽郁「もうすぐ、真美達も来るからさ」
つくし「うわ、マジ?嬉しいなあ」
芽郁「つくしが忙しかったから」
つくし「そうね。あたしも、真美達と会いたかったわ」
ノブ「気兼ねなく話出来んだろ?つくし」
つくし「ありがとう。ノブは優しいよね」

優しいだけでは、男としては物足りないのが世の常でも有る。
芽郁「小鉢、出しとくね」
差し出された、胡瓜と茄子の漬物につくしは舌鼓を始める。
片手には、『男梅のハイボール』。
女の前に、親父化してるつくし40歳であった。



本日もお越し頂きまして、有難うございます。
昨日はウチも飲み会に、行って来ました。

ひたすら、カシスオレンジでした←。
そんなこんなですが、新しいパターンにチャレンジして居ます。
良かったら、読んでやって下さいませ。



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『あなたの出番です』『監察医朝顔』が、今回は楽しみです。









楓「そちらへお座りなさい」
一分の隙も無い高級なワンピースとシルクのストールは、セレブな女性にして相手に探らせないベール。
世界経済の中心にして、経済界の女帝と名高い道明寺楓。
御曹司の実母にあって、実母の要素は0に等しい。
司「又、縁談か。てめえは小賢しい事しか考えてねえな」
楓「あたくしは株主を代表して、申し上げてるに過ぎなくてよ。役員の一人とし・・・」
言う隙を与えず、万年筆の鋭い先端が顔を通過しSPの女性の手に収まるなり握り潰される。
陳鈴「司様、お戯れが過ぎまする」
細身でありながら、男を相手に堂々とした態度はSPとしての要件を満たしたサイボーグの楊陳鈴。
『道明寺HD・香港支部』で、中国本社の要人を護衛した功績に拠り今年から楓のSPを勤めている。


自分の秘書以上に、クールビューティーなSPは司の顔面に拳を突き付ける。
楓「陳鈴(チェンリン)、今日は説明だけよ。貴方が使える駒である事に変わりはないわ。ならば、正規のパートナーでも用意なさい・・しかるべき女性で・・・なさい」
口元を歪ませ、上から目線で挑発する視線は親子の域を越えている。

楓「お話はそれだけ。退出なさって結構よ」
血の通った会話も無い実母の言葉は、今に始まった事ではない。
楓も会長と社長を兼務し、経済界での存在感は巨大な山だ。
『女エベレスト』とも呼ばれ、あらゆる会社から経済戦争を仕掛けられようも全て撃退して来た強者。
その血を引く御曹司の『道明寺司』は、名前だけで世界中の名だたる女性が群がる。
今日も関西の雄『鷹宮グループの孫娘』から、幼なじみを通じて打診されて来た。

司「どうせ鷹宮んとこだろ。女よりは男の方がマシだ」
鷹宮財団は関西の政財界を牛耳る、巨大財閥グループだ。
先日のパーティーでも、司の幼なじみの『西門総二郎』から『要注意』と聞いている。
総二郎は関西の茶道界では、有名人である。
西田「次期家元の御言葉は、無視する訳には参りません」
司「メープルに向かう」
西田「は?突然何が?」
司「プライベートだ、今日はこのまま直で向かう」
西田「承知しました。本日は終了になります。明日の正午にお迎えに上がります」
司を乗せた車は、日本有数の外資系ホテルへ向けて発進した。
秘書はため息を付くも暇ないまま、社中に戻って行った。
親子の対立は、長年の問題でも有る。
西田は秘書で有ると同時に、司のお守り役も担っている。
楓に対しては、上司と部下で長年の戦友に近い関係でもある。
陳鈴「西田さん?」
たどたどしい日本語ながら、ヒールを鳴らして近づいて来たのはSPの女。
楓に対してもだが、西田に対しても忠誠心は厚い。
西田「司様の警護を頼みます」
陳鈴「西田さん・・」
西田「ハニトラ対策を」
陳鈴「分かりました‼️」
表向きは険悪であるが、裏は会社を存続させる為の苦肉でもあった。

つくし「ノブ、待ってるよねえ」
地下鉄を下車し、化粧室へ向かったつくし。

軽く化粧直しをする為に、洗面台に立つ。
リップグロスを塗り、コンパクトとスポンジで叩き始める。
仕事人間から、一人の女に戻る。

携帯の画面からは、赤の着信サインが点滅していた。
『ノブ』と表示付きで。






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地下鉄◯◯線の、椅子が座り心地の良い車両が到着する。
『◯◯線に快速特急◯◯前行が〜』女性特有の高いトーンで、つくしはガッツポーズを内心で上げまくる。
車両のドアが開くなり、つくしも乗り込むと座りながらバッグを開いて本を取り出す。
此処の路線は快速特急になると、椅子が個人で座れる車両になる事が稀に有る。
同じ乗車料金で、細やかながら得した気分になれるからだ。


隣に座る制服姿の学生が、携帯ゲームから流れる音に一喜一憂している。
つくしが取り出したのは、同じ境遇の女性が書いたエッセイだ。
作者はつくしより少し年上らしいが、仕事をしながら義母の介護する内容だ。
文章を数行読むも、自分の母とダブった境遇が逆にため息しか出て来ない。
「はぁ〜、気が滅入っちゃうなあ」
つくしは介護もだが、母親と弟夫婦に挟まれたりとでふと車両の網棚に目をやった。
新聞がしわくちゃに、網棚で置かれたまま放置されて占拠している。
『進も結婚したら、変わっちゃったもんなあ』
色々考えようと、ふと車窓を眺めた時だ。
『間もなく◯◯に到着致します』の車内アナウンスに、つくしは急ぎ車両ドアへ向かう。
「何か忙しないよねえ」
エッセイの本を、再度カバンに仕舞って駅の改札をくぐり抜ける。
それを終えれば、ルーティンワークから解放される。

何時も通りにPA◯◯Oのケースを、自動改札機に置いて通過しようとした時。
間抜けな音と、改札機が通過を阻む装置が作動しているではないか。
つくしの後ろでは、ニッカポッカの若い男性が「んだよ」と舌打ちしている。
よく見たら、つくしの定期は乗車期限が切れているではないか。
チャージの金額も殆ど入ってなかった事も、頭から抜け落ちていた。



急ぎチャージ機を探して並ぼうとした時には、長蛇の列が出来ている。
複数の機械がその時に限っては、『使用不能』の看板が掲示されていた。
有人改札も長蛇で、つくしは己の運の悪さを嘆かずには居られなかった。
『あのガキ、今度会ったら只じゃおかないんだから』
大人気ないのは分かっていても、八つ当たりせずには居られなかった。
イケメンよりは、素朴なイモ男だったなら納得したと頷くつくしだった。



もう一方、理不尽な女に八つ当たりされた口の悪い男は
駅に横付けされている車へ向かっていた。
隣にはサイボーグ秘書が、無表情でピッタリと離れない。
新幹線ホームから、VIP専用のEVに乗り換え改札を通過した。
要人専用の通用口から、車寄せに向かう若きカリスマ御曹司。
SPは後方から、最小限で付いて来ている。
運転手が恭しく敬礼し、車扉を開いて待つ。
御曹司を乗せ、秘書は隣で能面のまま隣に付く。
「司様に股がる女性にしては、珍しい方でございました」
司と呼ばれた青年は、訝しい表情で隣を睨むも。
其所は所詮は若造、秘書はスルーしながらも次のスケジュールを告げていた。
「年増だろうがっ」
「ですねえ」
秘書はつくしの印象を、面白く捉えていた。

本日もお越し頂きまして、有難うございます。
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