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「お前って、本当に始末の悪い女」
シュンとするつくしを見るなり、可愛いと思う司。
とても冷酷非情な経営者の顔は微塵もない。
「意地っ張りで、キョトキョトするわ、誰彼構わず愛想笑いしやがるし」
「あたし・・只のバカ扱い・・」
「バカだろ・・・こんなに良い男、振り回しやがるんだからな」
「自分でそれ言うかな?」
「あ?なら和也辺りなら、ありか?」
つくしの幼なじみの和也を引き合いに出し、司は少しでも自分に関心を持たせようとするが。
「ううん、それはちょっと嫌かも。類なら・・」
知らないうちに、地雷を踏んで落ち着く筈だった司の感情は刺を含み出す。
「てめえは何かってと、類を引き合いかよ」
「あたしの理想は、類だったんだもん」
司はつくしの背中をバックハグしながら、完全に二人の世界に旅立っているようだ。
「てめえは良い加減、オレの女って自覚持ちやがれ」
「やだ、オレ様な人は嫌いだもん」
「可愛くねーな、絶対ベッドの中で泣かしたる」
犬も喰わぬ何とかで、既に周りも白け気味だ。
盆踊りが痴話喧嘩の追走になり、観客は退場していた。


外野の野次馬な仲間達は、二人の痴話喧嘩を見せられて迷惑極まりなさそうである。
二人が別れでもしたら、と滋達は気を利かしたつもりだった。
何て事もなく、只の徒労に終わった結末。
寧ろバカを見たのは、彼らなのかもしれない。
滋「あたし、こんな二人に振り回されてたんだ」
桜子「滋さん、今日はあたくしもお付き合い致しますわ」
優紀「そうねえ、後で返して頂こうかしら?さしずめ、ビジネスで」
あきら「結局、あの二人に振り回されたオレらの心労って」
総二郎「この辺りやったら、オレの知り合いがえー飲み場所知っとる」
あきら「こんな田舎にかあ?」
滋「行こうよ、あたし疲れた。未だ飲み足りないっ」
滋と桜子は自分の黒歴史を思い出してしまい、恥を上塗りした様な気分である。
桜子「あたくしは、今日だけは嫌になりました」
総二郎「類は何処に行ったんだ?」
あきら「さぁなあ、よう分からんわ」
優紀「参りましょうか?つくしも大丈夫みたいですから」

今度こそ彼らは、期待外れな展開に拍子抜けして類以外はその場を立ち去って行ったのだが。


「オレもまだまだって奴だな」
「あんたはもういい」
「惚れ直したか?」
「冗談でしょ、あんたと一緒だと命持たない」
「毎日オレ様を堪能出来んだ。有難いと思え」
「嫌だ。アンタと心中なんて恥」
「世界中の女が望む極上の男、直々だぞ」
「知らないわよ。あたしはタイプじゃない」
「何だと、待ちやがれ鈍感女」

司はつくしを手中に収めると、顔中にキスを降らせる。
「もう、オレ様なんだから」
「黙ってろ」
顎を固定し、深く長いキスを静けさに包まれた会場で二人は交わしている。



盆踊りの会場は、三日月の明かりに包まれている。
祭りは終了したのであるが。
この二人は未だ終わっていない。


類「あー、未だ当分終わんないか?あそこの二人」
武志「完全に二人の世界だしな。で、武志。焼き物とワインのコラボも良くない?」

武志と類、雰囲気が何処となく似ている。
彼らは遠い縁戚関係でもあり、類は花沢物産の視察も兼ねてやって来た。
二人は冷酒ビンを鳴らし、酒を酌み交わしていた。
「焼き物にワインは悪い発想じゃないよ」
二人は詰まるビジネスの話で、その後も夜更け迄話していたのだった。



翌朝。つくしは世話になった、ミキや知り合い達に御礼を述べていた。


門の前にはリムジンが停められ、運転手が恭しく頭を下げている。
「NY行っても、忘れないでよ」
「ミキ達の事は、忘れないよっ。あたし達は友達だもん」


司と西田は一足先に、此処を出立していた。
「つくし・・・。元気でな」
武志は祭りに連れて来た娘と、一緒にやって来た。
「武志が類と、親戚だったの驚いたよ」
武志は娘と顔を合わせたままだ。
「色々有るんだって、NY行く事も有るかもな」
小さな娘は、手を振っている。
「お姉ちゃん、げんきでねっ」


つくしは車に乗り込み、町を後にした。




邸に付くなり、二人の間に甘いときが流れたかは後日の話。



この二人には程遠い様で、空気な間柄。
嫁ぐ前の一時、牧野つくしとしての残り少ない日々のお話。


fin

此処でシリーズは、終了です。
番外編を掲載して、終わりになります。
読んで頂きまして、有難うございました。



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「何で羨ましいって思ったんだ?つくし」
訝しむ司を傍目に、つくしは少し離れた所へてくてくと歩くも。
目前の石に足を取られて、転倒するも司に腕を引っ張られた弾みに小さく呟いた。
「痛ったいよぉ・・」
「オレの心臓の痛みよりは、マシってもんだろ」
「あたしね、あの頃類に振られたのよ」
「まさか、類に未練有るとか。今更・・・」
「だからっ、今は無いよ。ハッキリ言われたし、珠にあの頃を思い事はあっても。良い思い出だし、類とは友達付き合い・・・出来るし」
「お前は考え・・・過ぎんだよ。しっかし、今更類の事思い出すとか言われちまうのもな」
つくしは大きな瞳を潤ませ、俯いていた。
「そんなのも、つくし・・・だな。相変わらずキョトキョトすんじゃねえか」
「ごめんなさい。あたし、やっぱり嫌な女だもん。浅井達の事、言えたもんじゃ・・・ないよ」
「浅井・・・?」
「あたしの学年で、玉の輿を狙ってた女の子達の集団」
「そいつらに色々されたのか?」
「されなかった・・・と、言えば嘘。でも、何処にでも居るもの。そういう人達は」
「辛くなかったか?結構色々ヤられたんじゃねえのか?」
つくしは首を振るばかりだ。
「あたしには何時も友達が居たから。類や西門さん、美作さん。桜子に和也君。滋さんとも出会えたし、その縁から優紀が西門さんと結婚したしね」
司は溜め息を付くと、つくしの頭をグシャグシャにする。
「セットしてくれた・・・のに」
「るッせえよ。只でさえ、男の目に止まってキョトる奴が・・・」
「はぁ?あんたね・・・」
「オレはお前以外の女は要らねえ」
「あんたに言われたい人は、きっと世界中に居るよ。あたしじゃなくて・・あんたを好きな人と幸せに・・・」
「オレが幸せになれんのも、してえのもつくしだけだ。それは此れからも変わらねえ」
「あたしは、あんたに嫌な事を散々言って来た女だよ。あたしじゃなくても、あんたには相応しい人・・・居るじゃん。滋さんやあんたの世界に、探せば・・・幾らでも」
強がって必死に反対の事ばかり、必死に叫ぶ。
それが逆に痛々しいし、何で素直に言えないのか。
「良い加減にしろ・・・お前は、本気で怒らせたいのか」
つくしの顔を引き上げると、つくしは目を固く瞑りながら涙声で泣いている。
「嫌・・・ダよぉ。あたしは・・・一人はもう・・・嫌だ」
「どうしてそれが、言えねえんだ。オレはそんなに、頼りねえか?」



頼りたくても、自分にはそれが出来ないから。
それが牧野つくしなのであった。


短めでスミマセン。
いよいよ、ラストでございます。

大変なスランプと体調不良で、苦しみました。


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『あたしは、あんたに宣戦布告する』
千鳥足状態のつくしを、何時もなら間近で見守って来た類である。
類「何か牧野も大人になったのかな」
優紀「大人と言うのか、女らしくなったと言うのか。どちらにしても、やっと旅立てるんかしら」
類「同性なのに、女らしくとか・・あんたがかなりはっきり言うの意外だった」
優紀は口元を隠しながら、クスりと笑う。
優紀「京女に近付いてきたせいかな」
滋「どうでもいいんだけど、つくし状況分かってるのかな。うん、この焼き加減美味しいッ」
滋はスルメイカの他にも、カルパスやらをたこ焼と交互のツマミ代わりにビールをグビグビと呑んでいる。
類「三条に引き取って欲しいんだけど・・・」
優紀「滋さん、帰り心配なんけど大丈夫かしら?」
優紀は妊娠している体を気遣いながらも。
女中が持参してきたマイボトルの白湯を、ゆっくり飲み始めた。

総二郎「優紀、もしかしてそれ?アルコールなん・・」
桜子達から離れて、優紀の元にやって来たのは総二郎である。
優紀はチクりと、総二郎を嗜める。
優紀「お酒、呑めるんやったら・・ですけど」
総二郎「中におらなんだやったらな」
安定期に入ったばかりとは言え、万が一を考えたらアルコールは厳禁である。
優紀「芸子遊びもええ加減によしませ。あんさんはじきにパパラッチやら、文春砲ん記モンに焚き付けられへん身かてなって欲しいんどすわ」
(芸者遊びもほどほどになさいませ。貴方は直ぐにパパラッチやら、文春砲の記者に焚き付けられる身にもなって欲しいんですわ)」
嫌味満載な京言葉での変化球返しに、総二郎は
優紀の小さい身体を抱き寄せる。
総二郎「もしかせんでも、嫉妬してはんの?」
優紀「貴方に嫉妬していたら、ウチは身が足りひんです」




此方はつくしである。
「道明寺・・・あたしは・・・あんたなんか大ッ嫌い」
目が座ったまま、つくしは司を睨み付ける。
「自分の杓子定規でしか、考えらんない男で・・・オレ様で・・・些細な事で・・・声を掛けて来た男の人に・・・殴り掛かりそうになった・・あたしは愛想尽かした事・・あった」
つくしが早口ながら、デカイ声で言い放った事に司は『それは何時の話だったか?』と思考するも記憶が定かにならない。

滋「うわっ、それ・・・最悪。嫉妬深い男は嫌われるって」
優紀「それだけで、そうなるものではないような?」
総二郎「牧野も牧野やろ」
類「何処迄、牧野は意地張るんだろうな」
滋「類クンて・・・」
胡散臭い表情で、滋はじろじろと類を見る。
類「何?酔っ払い」
滋「つくしの事よく分かってるなあって」
類「牧野はオレの一部・・・だからかな」


つくしは下を向いたまま、涙を貯めていた。
「ど・・・うして、あ・・・んた・・なんか・・に・・・」
『泣いたり・・・酔っ払ったり・・可愛い女だな。牧野は・・・』


大きな瞳を潤ませるつくしに、司は愛しさばかりが募るばかりだった。
「あたしは・・・大嫌い・・だったのに」
「そうか?でも、今更別れて・・・・とかは無しだからな。オレはNOの答えなんざ聞かねえからな」
完全な二人の世界と思っている、らしいのだが。


滋「マイク筒抜けで、分かってるんかなあ?二人とも」
桜子「今更、此処で言う話でもありませんよ」
総二郎「アホくさくなって来たわ」
優紀「そのようですね」
あきら「どっかで飲み直すか?皆様方」
アホくさくなり掛けた彼らも、引き返して飲み会に参加しようと踵を返そうとした。


「司、あたしはあんたが羨ましかった」
つくしの爆弾発言に、司は心臓がもがれる程に驚くのであった。


遅くなっております、昨日書いてたら寝ておりました。

後少しで終わるのに、爆睡しててスミマセン。
体調は・・・未だ良くならずであります。


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本部席にやって来たつくしは、本部席を占拠しているマイクを一つ分取る。

本部席の人間は、マイクを取り上げたつくしに抗議をしようとした・・・が。
つくしの迫力に圧されたのか、手を上げながら『どうぞ』の素振りで渡している。
隣の来賓席に置かれた升型の盃を、取るや否や一気に煽って飲んでしまうつくし。
来賓の面々は小柄な女性の出現に、呆然とするも。
かなり強めの酒だったのか、大きな瞳をトロンとさせながらつかつかと歩いていく。
会場はそろそろ休憩を終わらせ、次の曲を掛けようと準備に取り掛かり出す。
屋台は稼ぎ時とばかりに、冷たくキンキンに冷えた飲料を客に進めている。

滋は缶ビールとスルメイカを、両手に携えてご満悦である。
優紀「相変わらずお好きなんですか?」
滋「祭りと来れば、ビールにスルメよ」
優紀「あ・・・あれ?つくしちゃいますか?」
類「ま・・・・き・・・の?」
類はつくしの目が、据わっている事に気付いた。
『牧野?もしかして、司に何かアクション起こすのか』
傍目にはつくしの足取りがしっかりしているせいか、普通に歩いてる風にしか見えない。
優紀「つくし・・チャンスは、逃さんといて」
滋「つくし・・、司に迫るのかな?」
滋の一言で話の骨が折れ、ズッコケそうになる優紀達であった。


つくしはマイクを持ちながら、ズンズンと司の前に向かって歩いて来た。
『つくし、逃げちゃダメっ』
プレッシャーに押し潰されそうになる、アニメのキャラでは無いけれど。


司はつくしが歩いて来るのを見るや否や、立ち上がり様子を見守っている。
ビジネスではないので、
赤くなりながら、上目でトロンとさせながら泣きそうな表情のつくし。
司は扇情的なつくしに、今直ぐにでもロックオンしそうだ
『あの鈍感女は、何をしようとしてんだ?
御大層にマイクは構わねーが、酔っ払ってんじゃねーよな?
酒飲ませた奴は、万死に値すんな』

「道明寺司・・・あたしは、宣戦布告するっ」
小さく華奢な体で、上目遣いに睨みながらピシッと人差し指を司に突き付ける。

にも関わらず、司の細胞は不純さで埋め尽くされていた。
『その人差し指にかぶり付いて、押し倒して一晩中ベッドとバスルームでヤっちまいたくて堪んねえ』
御曹司の考えが手に取る様に分かる、秘書は敢えて目を反らしている。
司の幼なじみ達は、今にも何かを企みそうな笑いでニンマリである。
「つくしと最初に出会った頃を思い出すな」
武志は腕組みのまま、つくしを見守っている。
祭りの会場は、更に夜が更けて行くのだった。




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司の機嫌は、ブリザード状態だ。
SPの汐里がノコノコと戻って来た時には、西田が居なければ半殺しにしかねなかった位に。
司は相手が女だろうと、容赦はしない。
但しつくし以外の女に、対してである。
目前の輪の中で、表情をクルクル変えるつくし。
手拍子を叩き首を回し、その都度に項が丸見えになる。
足を動かせば、白く細い足首や丸みを帯びた腰が揺らされる都度。
野郎の視線は嫌が応でもつくしの身体に、目線が釘付けになっている。
つくしに近寄ろうと言って、司は盆踊りなんて柄ではない。
そもそも浴衣を着てないのだ。
青筋を立てながら、腕組みで見る事しか出来ない。
『あの鈍感女を見ていいんは、オレだけなんだ』
しかし冷静なSPがしっかと見張っている。
「司様。つくし様の前です。此れ以上のマイナスイメージはお控えください」
「てめえの主人は誰だ?」
「出過ぎた事を申しまして、申し訳ございません」
汐里は謝罪こそしてるが、何処か飄々としている。
西田が司の元に戻って来れば、司は不機嫌そうに目線をつくしに向けている。
シレッとしている辺りは、慣れているからなのか表面上は無表情ではあるが。
「あ?アイツに何かあったら、纏めて覚えとけ」
『世界的企業の御曹司なお人が、此処迄冷静さを失うとは』
西田と汐里はヤレヤレとばかりに、呆れるばかりである。

繰り返すが、司は世界中の女を虜にする程の男だ。
女は選り取り見取りであり、中には自分から声を掛けて来る強者もいる。
更に上を行く者は、パーティー等の見合いにセッティングして売り込む輩も居る。
しかしそんな計算女と尻軽女は、それなりの報復で倍返しの熨斗を付けて返して来た。
社交界もビジネス界も、司の顔を見れば媚びる女狐や阿魔にハイエナの魑魅魍魎。
過去には実母が息子を政略結婚の道具に、利用しようとした事もある。
実母はあの『道明寺楓』であり、先日トラブルになった『マーガレット・スミス』と並ぶアメリカの有名人だ。
『マーガレット』は(社交界の女王)だが、楓は『世界経済の女帝』である。
その血を引く司も『冷酷非情な美貌』の遣り手と、揶揄されるのだが。
それはアメリカや、大都市圏ならではの話だ。
のどかな田舎では、そんな喧騒も忘れてつくしの事ばかり考えてしまうのだ。


此方はもう一つの集団が、会場の櫓下で屯している。
桜子「先輩は、相変わらず殿方の視線を独り占めですのね」
あきら「桜子、ちゃっかり浴衣で着てきたんだな」
桜子「あら、そう言ってるあきらさんは?」
あきら「オレは普段着の方が楽だから」
あきらはカジュアルなジャケットに、ジーンズとラフショットの服装である。
桜子は薄桃色の絞り柄で、隣に座る総二郎と浴衣でスタンバイしている。
総二郎はオペラグラスを持ちながら、周囲を見回すと。
総二郎「優紀は・・何処か・・・ん?」
優紀らしき女性を見つけたらしく、尚且つ何か面白い物を見つけた表情だ。
桜子「西門さん、如何しましたの?」
総二郎「優紀の周りに、類と滋が来てはるみたいやわ」
優紀の隣には、滋と類が囲んでいて滋が片方の手をブンブン勢いよく振っている。
桜子「滋さん達どうなさってました?」
総二郎「アイツはホンマ大河原の娘なん?しんどい恥ずかし」
桜子「確かに・・はしたない」
あきら「総二郎・・・向こうの出てるな」
総二郎「昨日迄、茶屋の古狸と芸者遊びや」
桜子「優紀さんが知ったら、一悶着ですね」
総二郎「知っとんで・・」
あきら「何も言わないんだ、優紀ちゃん」
総二郎「倍返し待っとる気するわ」
桜子「そうですとも。奥方が只、黙ってるとは思えませんわ。優紀さんは、ああ見えてかなり怖いですよ」
総二郎は苦笑いするばかりだ。


盆踊りにロックミュージックが使用され、大喝采である。
その間武志は、太鼓の手を止め辺りを見回していた。
櫓の上に太鼓は台を乗せて、鎮座している。
階下からつくしの踊る円形を見守る。
汗に髪が貼り付き、肩に掛けたタオルで拭う彼女は艶めいている。
盆踊り会場の本部からは、アナウンスが流れる。
『只今より、10分間の休憩に入りまあす』

その本部でアナウンスされたマイクに向けて、つかつかと歩いて来る小柄な女。
まさかのつくしだった。


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