FC2ブログ
それから、2ヶ月が経過した。
体力も快方に向かい、つくしは個室の椅子に座ってヘアカットをしていた。
ずっと寝ているだけで、何も出来ない日々。
何故か髪は以前より伸びるのが、早くなった感じで。
桜子の経営するエステサロンから、ヘアメイクアーティストとエステティシャンを呼び寄せていたのだ。
桜子は開口一番に、『先輩、お手入れしましょう』の一言で。
つくしは無頓着で通す、と言ったが即却下されたのだ。
『どうせなら、花沢さんみたいなシャギーを入れて短めにしてカラーリングしましょう』
それから三時間を要して、カラーリングで赤を入れたブラウン系の色に。
ツーブロックで刈り上げ、女の子らしさよりは男装の雰囲気を醸している。
類がつくしを見るなり、吹き出して笑う事がつくしは面白くない。
つくし「どうせ、女らしくないですよーだ」
類「牧野が新しく生まれ変わった感じする」
桜子「以前の雰囲気では、分かってしまいますから。次はエステですからね」
なんだかんだで、終わってから6時間は経ってしまっていた。
ぐったりしているつくしを連れて、類はレストランに向かう事にした。
ライトパープルのニットワンピースに、ショートブーツ。
オフホワイトのモヘアコート、ピンクサファイアのピアス。
金額だけなら、ひっくり返りかねないだろう。
「安心して、請求は司になってるから」
つくしはブーツで足を捻りそうになるも、類が抱き上げて耳元で又一言呟いた。
「やれやれ、手の掛かるお姫様だな」
つくしは暴れようとするものの、羽交い締め状態で身動きが取れない。
「襲う瞬間写メして、司に送信するのも悪くないな」
途端に大人しくなるつくし。
「絶対、面白がってるよね」
「うん、牧野はおもちゃだから」
大きな目を潤ませながら、視線を反らすつくし。
「そうやって、泣くのは司の前だけにしといて。オレやあきらだと、司が又キレたりで始末に終えないんだから」
「何時から、類まで西門さんや美作さんになったのよ」
「総二郎もあきらも、オレには友人だし。司とのイメージが強過ぎたのかなあ」
類と司が気付けば、つくしの中では存在が大きいからなのか。
学生時代からか、司とは揉めてる事ばかりだ。
しかし三年寝太郎だった?自分には、あきらや総二郎との接点が多いのだ。
何はともあれ、類はつくしの耳たぶに付けたピンクサファイアのピアスへ手を伸ばした。

つくしは類のしなやかな指に触れられて、ちいさな体に電流が走る位にドキッとしたのだった。


今年も、あと僅かになりました。
悠香はラスト迄、仕事に終わる日々でした。
ラストの日も更新に追われながら、『笑ってはいけない』を楽しみに待ってます。

お仕事も家族サービスの方や、家事育児に勤しむ読者の皆様におかれましては、この駄文サイトに足を運んで下さった方には感謝でございます。

年中無休で更新のサイト様が増える中、ウチはゆっくりと更新に邁進であります。

皆様、良いお年をお迎え下さい。




ランキングに参加しています。
宜しくお願い致します。

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村







人気ブログランキング
スポンサーサイト



端から見れば、世間の殆どは『鉄の女』『経済界の女帝』と彼等は思うだろう。
道明寺HDの陰の女帝でもある、『道明寺凛』。
シンガポール支店の支店長であり、アジア統括部のトップである。
楓とは一卵性双生児であるが、似て非なる点はビジネスに対する貪欲さか。
凛子は楓とほぼ同じ時刻に生まれたが、直ぐに養子へ出されている。
当時楓の父に仕えていた、中国人の夫婦に子供が出来なかったと言う事だった。
その子供として育ち、香港やシンガポール等でそれなりの苦労をしながら勉強した。
『道明寺HD』に入社してからは、香港や上海の支店でキャリアを積んで。
姉の楓が社長であった事は、凛子の更なるコンプレックスとしてずっと頭にあった。
その楓の人格を変えたのは、かつて司に人間らしさと愛する事を教えたつくしである。
あれほどビジネスに邁進の楓だったから、道明寺の儲けは天文館的であった筈が。
段々と綻びが目立って来ている、最近は楓も夫の死の真相を知り悲歎に暮れたりと老いの様相が出て来ている。
司は楓にババアと反抗していたが、様々な事から老いた母に同情をも覚えていた。
「そんな事をしてまで、会社を守りたいかなんてのを決めんのは自分自身の問題だ。んな事に指図はされたかねーよ」
凛子はクックッと、笑うが完全にバカにしてる感じで不快以外にない。
司「てめえの指図は受けたかねえな」
凛子「貴方にそんな悠長な時間はないでしょうよ。せっかく、マリアナとのお膳立てを崩壊させるとは。よく覚えときなさいよ、御曹司だからって甘い顔をしたらその顔に傷を付けてやるわ」
司「ヤれるんならな、女狐」
凛子は司目掛けて、バカラの花瓶を投げ付ける。
それは大きな音でSPの足元近くにて、粉々に砕け響いた。

バカラの花瓶には、赤い薔薇が活けてあった。
薔薇の花は、水溜まり部分で花弁から形が崩れてしまっていた。
凛子の姿はない。

司の不快さは、頂点に達していた。
薔薇をつくしに送る司には、つくしへの危害を与えると警告をしてきたものだ。

「てめえが簡単に手出し出来る女じゃねえ。つくしには絶対に触れさせんな」
金や会社の利益に見境すらなく、つくしに迄危害を与えようと企む連中を司は叩き潰そうと決意した。


やっと、お膳立てがな、何とか出来・・・た筈?
もう己の文章力不足を、嘆きまする。
本日もお越し頂きまして、有り難うございます。




ランキングに参加しています。
仕事でヘトヘトですが、皆様からの応援エールが何よりのパワーになります。
宜しくお願い致します。


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村






人気ブログランキング





司「何だと、姉ちゃんの所持品に盗聴器が仕込まれてた?」
西田「よもや、椿様のSPに工作員が混じっていたとは」
西田は調査書と印字された、レポートを司に手渡した。
司は目にするなり、手中で握り潰した。

椿に付いていたSPの死体を、公安に調査依頼をした。
公安調査庁からの返答は『身元の分からない工作員』と、返答が来たからだ。
所持していたパスポートの写真と照合するなり、司法解剖の手前で顔面の皮膚に縫合跡を発見したと言う。
パスポートの名前では『松本尚志』と記載されていたが、松本尚志なる人物は別人として存在していたのだ。

松本尚志なる人物、西田が再度確認を取るとパスポートが盗難される被害届を出していたと言う。
司「SPに偽物を混ぜていたとは、道明寺も舐められたもんだな」
マリアナとの政略結婚は破談となり、マリアナ側には30億の慰謝料と司が資産として所有していた「オーストリア」のリゾート物件を合わせて離婚に同意した。
誓約書と念書を交わし、マリアナはマスメディアやネット等には暴露しない事を条件にしている。

数日後道明寺邸からは、身柄を保証する条件も付帯した。
わずか数日後の離婚。

離婚を急いだのには、訳があった。
父親の毅は長らく病死とされて来たが、此処に来て毅は殺害されたと新事実が明らかになったのだ。
毅の心臓には致死量の『ニトログリセリン』を投与したとうり、つまりは毒殺されたのだ。
表向きは『看護士の医療ミス』とされたが、道明寺系列の院内で起きたテロである。
その暗躍に手を貸したとされるのが、道明寺HDのシンガポールアジア支店。
アジア支店の支店長は、道明寺楓である。
しかし楓は毅への殺害関与はしていない。

其所で浮かび上がって来たのは、シンガポール支店の専務であり取締役の陳凛々こと道明寺凛。
瓜二つの、双子の妹だ。
楓のフィクサーであり、策士みたいなものだ。
司「親父だけで飽きたらず、つくしに迄危害を加えようとすんならオレはシンガポール支社を潰す」
司はペントハウスの一棟を、売却している。
西田「今は証拠集めと、牧野様や椿様の身辺警護です」
司「オレ様を怒らせるとは、良い根性してっからよ」
只でさえつくしが、類と一緒なのも気に入らない。
西田「司様、牧野様はご無事でありますから」
司は西田の一言にキレ、西田を締め上げようとした時だ。

司の体は西田から剥がされ、ドア近くに放られたのだった。
「相も変わらずね、貴方と言う方は」
コツコツとハイヒールの音が、室内に響いて来た。


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村






人気ブログランキング
椿は何時もの服装よりも、地味なパンツ姿でやって来た。
化粧を施しては居るが、控えめにしてるのか冴えない表情だ。
体型とオーラこそは、目を引くがやはり何処かキョロキョロと視線が泳いでいる。
椿「桜子さん、先日はどうも」
桜子は会釈をしながらも、手元に置いて有る如意棒?を椿に翳す。
椿「どうしたの?」
桜子「御姉様、失礼しますわ・・・」
椿が携帯する、エル◯スのバッグを引ったくる桜子。
椿のSPの睨み付ける中、桜子は棒から発される電磁波を椿の前で聞かせる。
桜子「御姉様、これはどう言う風の吹き回しですか?」
椿は唇を震わせている。
椿「どういう事?」
桜子「仕掛けられてますわ、盗聴器が」
椿は慌てて、バッグの中身をひっくり返す。
エ◯メスの高級バッグの底に、縫い付けられた跡が見えたのだ。
椿「此れは何処から何の真似?」
SP達は顔を見合せるなり、その一人の顔つきが変貌し後ろへ逃亡を計るも。
すぐさま周囲から偽SPは抑え込まれた。
椿「説明して貰おうかしら」
が、ほんの隙を付いた瞬間だった。

何かが光り桜子と椿は、叫ぶ。
「「伏せて」」
偽SPは遥か向こうから放たれた銃撃に、絶命していた。
SPが応戦しようと計るも、狙撃手から更にお見舞いの銃撃から身を守る事に精一杯であった。

その時間はわずか数分だったが、何時間にも長く感じた桜子達だ。
椿「司がペントハウスから、姿を消したみたい」
桜子「ついでにそのペントハウスは、売りに出されたみたいですね」
椿「何故、それを知ってるの?」
桜子「あきらさんから、連絡来たんです。道明寺さんは、何処かに潜伏なさってるみたいです」
椿「流石、あの子達の絆はダテじゃないわね」
桜子「道明寺HDの問題は、根子が深いみたいですから」
椿「つくしちゃん、体の方は?」
桜子「最近、ようやく復帰出来る様になったみたいです」
桜子はティーポットから、紅茶をミルトンの白磁に注ぐ。
一口飲み、毒味をした。
桜子「先輩は花沢さんと、西門先生が守っています。道明寺さんの切り札であり、アキレス腱になる先輩は格好の獲物になりかねません」
椿「道明寺って名前はね、色々な意味で巨大な化け物みたいな物なのよ」
桜子「道明寺さんが、以前名前を捨てたいとおっしゃってましたね」
椿「司じゃなくても、私も名前が無ければ学生時代の彼と生きる道があったと今も思い出すけど」
桜子「旦那様は?」
椿「健在よ。私を大事にしてくれるし、感謝してるわ。でもそれだけしか、印象にはない」
政略結婚の道具に利用された椿は、寧ろ道明寺の名前から解放された今こそ道明寺を憎む気持ちが強い。
桜子はティーカップを、ソーサーの上に下ろす。
桜子「スナイパー迄用意なさるとは、手が込んでますわね」
椿「司は上手く逃げおおせたのね」
桜子「道明寺さんはきっと、復活なさいますわ。その隣には、先輩が寄り添っていらっしゃる」
椿「そうであって欲しいわ。司の隣にはつくしちゃん以外は、考えられないの。道明寺の名前で苦しむのは、私の代で終わりにして欲しいわ。」
椿は銃撃の痕跡が残る、ガラスの破片に視線を落としていた。



司が出て来れなあい・・・こんなハズでは(*_*)。
次回には出て来るかな。
本日はつくしの誕生日ですねえ。
一昨年掲載したお話を、正午にアップしますね。
両方とも、誕生日には終わらず・・・年越しになりそうですわ。

こんなんばかりですが、本日もお越し頂きまして有り難うございます。



ランキングに参加しています。
叱咤激励下さいましたら、幸いです。

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村







人気ブログランキング












何故物事とは思った様に、進まない物なのだろうか。
つくしは類から聞いて、びっくりしている。
司とはあの時に覚悟を決め、別れるつもりで自分を差し出したつもりだった。
あたしの事は忘れて欲しいこの日を最後に、と願ったのにである。
道明寺HDの内部対立等、つくしには知った事ではない。
司と離れて生きる、前の状態にリセットするだけが自分達の知らない場所で想定外を起こして行く。
類「牧野がそう思っていても、司の立場ではそれは無理なんだよ。悪あがきした所で、問答無用でジ・エンド」
つくし「それって、命を奪う?」
類「それがオレ達の世界の掟。ヤクザの世界じゃないけど、金や異性に地位を守るのはそんなもんだよ」
つくし「道明寺は家を捨てたいと、言ってたよ」
類「それで捨てられてんなら、とっくにこの世には居ないよ」
つくし「道明寺は望んだ訳じゃないじゃん」
類「株主は普通の投資家だけじゃない。如何わしい輩やら国の行政機関が絡む事もあるんだ」
金を稼ぐ事が肉体労働や、汗水垂らして働くイメージしかないつくし。
つくし「道明寺はもう離婚するの?」
類は紅茶を飲みながら、遠い目をしている。
類「オレ達はそれを、当たり前に生きてるから。家業を継いで、養うのはそんなものだよ」
つくし「可哀想だね。道明寺、ううん。だけじゃなくて、家に縛られるあんた達は」
つくしの瞳からは、涙が溢れている。
類「オレ達の役割は、家を残す事なんだよ。潰すのは恥みたいなもんだから」
つくし「道明寺が何をしたの?結婚がダメならば、離婚・・」
類「マリアナの後ろには、ヨーロッパ王室や国家主席クラスが付いている。道明寺HDだと、シンガポール支社の支社長が仲介してる」



一方此方は桜子のN市にある店舗兼事務所である。
桜子とエリアマネージャーであり、実質オーナーの美田園真美がタブレットPC片手にスクロールしている。
桜子「美田園さん、此方を月末に納品して下さいね」
桜子はエステサロンで使用する、美容商品をAbemaTVの通販番組で宣伝している。
担当に美田園を指名し、毎週ミーティングを重ねていた。
美田園「かしこまりました。社長、反響も凄いみたいです」

美田園はミーティングルームを出て、店舗に向かった。
桜子は携帯を取り出すと、慣れた手つきで電話帳をタップし始めた。
桜子「もしもし、ご無沙汰しております。桜子ですわ、御姉様。此方に参りますの?」

桜子の通話の相手は、道明寺椿であった。


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村






人気ブログランキング