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それから、半月後。


今日は在宅ワークの仕事で、つくしはPCに向かって数字を打ち込んでいる。
と、言うよりは類の妻『祐子』の仕事だ。

つくしは類から、祐子の仕事を頼まれていた。
祐子は医療事務で、レセプトの打ち込みを抱えていたが。
出産ギリギリ迄仕事を抱えていたらしく、今日提出予定のデータをつくしがPCの前で画面に打ち込んでいる。
何でも祐子の陣痛が予定よりも早くなったらしく。
今日仕上げる予定だった大量のレセプトを、放置の挙げ句に分娩室送りとなったのだと言う。
類達はドバイに居るので、つくしに白羽の矢が立った。

類からフランスの『シニョリー』の限定茶葉、『FAU◯◯ON』のジャムと紅茶を交換条件に、祐子の仕事を引き受けたのだ。

LINEからは『生きた心地しないよ』『頑張れ〜』だの、グループトークが飛び交いながら必死にカタカタと打ち込むつくし。

仕事連絡専用のガラケーからは、催促の電話がひっきり無しに掛かる。
『どんだけ、溜めてたのよう』と幸いにも、椿の会社からは呼び出しもないから今日は自分の時間で動けるのだ。

午後はリュウの見舞いへ、行く事になっている。
リュウからは『メープルのバケットと、サンドイッチ宜しく』と催促の絵文字メールが来ている。
一時は骨にヒビが入って、入院する迄は重篤な状態とも言われた。

思っていたよりも、治りも早いのか若さの賜物か。
今や院内をあちこち見ながら、病院生活を通じてビジネスを考えたりしている位なのだ。
と、思えばタブレットで、オンラインゲームを看護師と対戦する日々のリュウ。
それなりに、入院生活を満喫しているようだ。
しかし病院食の不味さにはウンザリしたのか、メープルのバケットやサンドイッチを食べたいと絵文字入りメール
が送信されるのだ。

つくしはカタカタと入力し、ガッツポーズを画面の前で取る。
「よしっ、ENTERで送信っ」
右手にはマウスを握ったまま、画面の送信ボタンをクリックする。
『送信しました』の表示が出るや、つくしは一息付く。

と、前後する様にスマホの『LINE』画面からは『生まれた・・猿みたいだ』の類の一言が掲載されるや否や。
その一言に仲間達からの、祝福コメントが画面で飛び交う。
滋『どっちなの?』
類『有るから、男の子』
桜子『跡取り、おめでとうございます』
優紀『いよいよ、お父様ですね』
女性達は自分の事みたいに、喜んでグループトークが進んでいる。

遅れてつくしも、『おめでとう、パパだね。仕事、完了』と送信する。

『有り難う。◯テレビ付けてみなよ』とメールの着信。
つくしはテレビの電源を付けてみるてあ。
画面の中で何処かの外国の要人と、誇らしく握手をする司の姿だった。

録画であろうが、高級スーツに身を包みオーラ全開で立ち尽くし談笑する司。
つくしの胸の奥が、チクリと痛みながらも。

出掛ける時間となり、つくしは軽くお化粧を施して身支度を整えたのだった。


梅の実は、つくしの中で機を熟しつつあった。




今日も起こし頂きまして、有り難うございます。

内容が読みにくく、実力不足を痛感するばかりです。

そろそろ、二人の理不尽?な再会が近づきつつあります。



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椿「道明寺系列だけど、此処は英徳から別れて出来た病院なのよ」
白亜の高台に立つ病院に、つくし達は向かっていた。
都心に有る同じ系列病院に向かっていたのだが、外科病棟が充実していない事を椿は知らなかった。
其所へ向かった途中で、つくしのスマホに類からのLINEが送られて来たのだ。
つくし「類が都内よりは、K県沿いに有る病院を勧めてくれました」
和也「花沢?」
つくしがパシッと、和也の頭を叩く。
つくし「せめて、花沢さんにしてよ」
つくしの言った事を、聞かないでスルーする和也。
和也「都心の方が良くない?アクセスとかにしても」
つくしもそう思ったのだが、取り敢えずは類に連絡を取ってみると。
つくし「うん・・・成る程ね。・・・分かったわ、有り難う」
頷きながら、一人ニコニコしてしまうつくし。
椿「類は何て?」
椿がヒヤヒヤしているのに、つくしは類の声を聞くだけで安心するらしい。
つくし「類の奥様からの情報なんですって。使用人の花枝さんが、ギックリ腰で入院した時にそちらへ行ったら外科がヤブ医者だったそうで」
外科病棟が充実してるのは、K県沿いらしいとの事らしい。
椿「ギックリ腰は大変よね。タマも珠にあったから」
リュウは鎮痛剤を射たれて、静かに眠っている。
その痛々しい手をつくしが、ずっと繋いで。
一定の心拍数で、症状は落ち着いているようだ。
つくし「道明寺・・・どうして、あんな風に人が変わってしまったんだろう。記憶が無かった時代なら・・・」
椿「私も分からないわ。あの子は・・色々有りすぎたし」
つくし「リュウがあんな目に会わされる、意味有るんですかね」
和也『そんなのつくしちゃんが、好きなだけじゃん』
と、ツッコミたくなった和也であるが。
肝心のつくしが此れだから、先が思いやられるとはナイショの和也。




白亜の塔を模した病院に到着すると、地下からEVで『特別棟』に直行したつくし達。
外科医の高階は、スペシャリストで有名な医師である。
高階の診断は『肋骨に軽いヒビで、全治1ヶ月』だった。
一先ず安堵したつくしと椿。
つくしは一旦、自宅アパートへ戻る事にした。
部屋の荷物や洗濯物等を、片付けたい物も有る。
病院は完全看護でもあり、リュウも眠ったままだ。
『特別棟』は患者の関係者でも、『指紋認証』しなければ入れない程にセキュリティは厳しい。

椿「つくしちゃんは、一度ゆっくり戻って頂戴。夫に送らせるわ」
和也「じゃ、僕も一緒に行くよー」
え?と、一瞬固まりそうになるつくしであるが。
つくし「じゃあ、御言葉に甘えて。ゆっくり休もうかな。お姉さんもホテルで、休まれた方が良いんでは?」
椿はハイア◯◯・◯◯ジェンシーの、デラックスツインを抑えてある。
椿「私の事よりも、つくしちゃんが疲れてるでしょ。あのバカ(司)の事もあったから」
つくし「あははは。そう・・・ですね」
つくしと椿の夫の『ロディック』は、地下で待機していた『ロール◯◯イス』に向かう。
つくし「どうも、軽か普通車に慣れちゃうと」
ロディック「つくしちゃんらしいね」
運転手にドアを開けて貰うと、つくしとロディックは乗り込んでミニ冷蔵庫を開く。
中には冷えたペットボトルの缶ジュースが、ストックしてある。
つくしはロディックから受け取ると、プルトップを開けた。
つくし「フー、1日が長かったせいか。眠くなって来ました」

ロディック「ゆっくり、お休み。着いたら、起こしますから」

小さな手から、缶が滑り落ちコロコロとカーペットで行き来する。



つくしの口からは、小さく息遣いが聞こえて熟睡し始めた。


ロディック「此れで宜しいのですか?」
運転手「簡単に手の内は、見せないと言うもんだな」
運転手は慣れた走行で、夜の高速を制限速度ギリギリに突き抜けて行く。

『少しだけ、ドライブ楽しもうな。つくし・・・』



本日もお越し下さいまして、有り難うございます。
まさか、こう来ます?と、急遽思い付きました←

変化球大好きなもんで、どうもすみません😣💦⤵️。


昨日は8年目の日でしたが、此処最近も四国近辺がやたら頻発しているんですよね。
『南海トラフ』が何時来ても、不思議じゃない。
備えには十分気を付けなきゃ、と思ったこの頃です。

で、なくても天災が増加傾向に有りますから。


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椿が要請したらしき担架に、やっとリュウを横たえる事が出来た。
つくし「リュウ、此処迄来れば大丈夫よ」
リュウ「でもつくしだって、出血してるじゃないか・・・」
と最初は我が儘を言って、簡単には横たわろうとしなかった。
つくし「こんな所に来て迄、何言うの?」
リュウ「オレ大丈夫だよ」
和也「お前は鳩尾を殴られてんだ。ましてや相手の道明寺は、前に相手を半殺しにした事もあるんだ」
つくし「あたしよりも、リュウの怪我が酷いのよ。リュウは病院に行かないと、ご家族やお友達が心配するでしょ」
和也とつくしがコンコンと説得して、リュウは渋々担架へ横たわったのだ。
そこへ椿も合流して来た。
走って来たのだろう、息を切らしている。
椿「つくしちゃん・・・。私も行くわ」
つくしと一緒に、ドクターカーへ乗車して病院へ向かう。
リュウを横たわらせると、椿はケリーバッグの中から白いレースのハンカチをつくしに手渡した。
隊員が車内で準備をする傍らに、目を反らす椿。
椿「此れを、彼に・・・・」
つくし「お姉さん。有り難うございます」
つくしは口元に付着している、リュウの血を拭う。
リュウ「ッてえ・・・・」
椿「弟を・・・許して・・。悪い子じゃ・・・」

つくしの隣で椿は泣きながら、謝罪の言葉を二人に。
その反面、司の起こした暴力沙汰に心を痛めている。
椿「つくしちゃん・・・あのバカを許して・・とは言えないわ」
つくし「お姉さん・・・。お姉さんが、悪くはないんです」
と、言いつつも包帯には血が滲んでいる。
椿「司には絶縁してやりたいわ」
つくし「それはダメです」
椿「あの人でなしな弟なのに」
つくし「どうであっても、椿お姉さんに道明寺は身内なんですから」

人でなしでは有るが、椿は考えがお嬢様育ちだ。
幾ら生活環境が、慣れて来たとは言っても。

つくしの身を案じる椿ではあるが。
パーティーでの修羅場や、負傷者を出してしまった始末で疲労がピークに達している。
ホテルの関係者や、マスコミが騒ぎ出しその都度椿は謝罪するばかり。

化粧直しをしたにも関わらず、その度合いは厳しそうだ。
モデルの様に美しい女性なのに、身内のトラブルに振り回されバッシングを受け、苦しい立場に追いやられる事ばかり。
美人薄幸とは違うが、子供の頃から苦労の連続だった椿。
『ホテル王』と呼ばれた、ドナルド・マードックとの政略結婚をした時期もある。
しかしM&Aの失敗等で、マードックとは失脚と同時に離縁させられた。
マードックとの間に出来た子供は、娘のみを椿は引き取る事が出来た。
その娘も実家の養女となり、再来年には北欧の富豪に嫁ぐ事が決まっている。
母娘は姉妹にされてしまった。
『ホテル・メープル』の経営戦略として。
それを決めたのは、よりによってあの司であった。
椿はそんな実家の遣り方に嫌気を感じ、自力で会社を起業した。

今の夫とは数年前に、再婚した。
相手の肩書は都内に飲食店を、複数経営するオーナーだ。
メープルの喫茶ルームで、椿が体調不良を訴えた時。
近くに付き添った事がきっかけだった。
15歳の年の差だが、椿は穏やかに暮らしている。
前みたいに、頻繁にパーティー等も参加していない。
子供も居ないが例え出来たとしても、実家のコマに使われる事が椿には我慢ならなかったからだ。
実母の楓は、一線からは引いている。
『ホテル・メープル』は、台湾系アメリカ人が社長に就いたと聞いている。
経営者とは名ばかりであり、経営を任せる予定はない。
実権を握る楓が、院政を敷いている状態だ

楓の次は司が、表に出て来ると専らの評判なのである。

つくし「お姉さん、余り無理はしないで下さいね」
椿「こういう時に、道明寺の自分に嫌気が差すわ。分かっていてもね」
つくし「あたしは、お姉さんに支えられて。頑張ってこれてます」
椿「つくしちゃん・・・」
つくし「だからこそ、お姉さんは思い詰めないで下さいね」
椿「リュウ君と和也君は、私達が責任持って治療に当たらせて貰うわ」
つくし「願わくば、道明寺の敵対する側の病院に・・・」
椿「そうね。あの子の粘着力は、つくしちゃんで実証済みだしね」

『あたしがもし類の手を取ってたら、どうなってたんだろう』
今となっては、『たられば』は存在しないと改めて思ったつくしであるが。

毒は少しずつ撒かれていく・・・。
椿やつくしも、知らない場所で。


本日もお越し頂きまして、有り難うございます。
今日は司が出て来てませんが、司を出す為の伏線張りでお話を進めて見ました。

次回は、F4も出て来る予定であります。
司の執着が、正にストーカー並みです(;_;)。
いやつくしがね。
そうなりかない、気がしますわ。


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ガーデンブッフェのブースで、椿とその夫は『F3』と歓談していた。
類の妻が出産予定日を、間近に控えている事で椿も『ベビーグッズ』をプレゼントしたのだ。
コットン生地を基調にした、肌荒れの少ないインナーをデザインした椿。



椿「パリで出産?」
類「いや、ドバイの予定。施設がしっかりしてるから」
椿の夫「花沢物産も安泰だね。跡取りが出来れば」


とは言ってるものの、類には引っ掛かる物があった。
つくしの事である。
恋愛感情は全く無い。
あったら、修羅場の第2ラウンドだろうが。

すると室内から、女性の悲鳴が聞こえて来た。
類「牧野?まさか、司?」
総二郎「司が向かったんか?」
あきら「ガチの修羅場かよ。勘弁してくれっつーの」


椿の顔色が色褪せ、唇が震え出す。
椿「そう言えば、つくしちゃん?・・・」
血相を変えて椿は歩を早め、つくしの居る部屋に向かう。










つくしは渾身の力で、元凶でもある司の顔を左手で叩いた。

司「ってぇ・・・。フィアンセに向かって、てめえは相変わらず暴力で返すのが流儀か」
つくし「は?あたしは会っても居ないのに婚約者呼ばわり?バッカじゃないの?」
司「愛しい彼氏様が、会いに来てやったんだ。有り難く思え」

数年会わないうちに、頭のネジが錆び付いてるんじゃないかと真面目に思うつくし。
つくし「未だ回し蹴りしないだけ、マシと思いなさいよ。何がフィアンセ?あたしは、あんたみたいな自己中な男大っ嫌いよ」
司「このオレにそんだけ、大口叩けんのはお前だけだな」
その強気な部分も可愛くて、ベッドの上で這わせて啼かせたいと何度も想う愛しい女。
つくし「あたしの人生で損したのは、あんたみたいな男と付き合ったのが人生最大の汚点」
司「オレはお前に会えたのが、すっげー幸せだな」
つくしの腕からは、しとどに血が筋となりポタポタ落ちる。
和也「つくしちゃん、だい・・・じょ・・ウッ」
リュウ「ッテェよぉ・・・」
和也は小さいながらも、リュウの腕を肩で支える。
が、和也も小さいからか足元をふらつかす。
司「ゲスには似合う光景じゃねーか?」
二人の爪先に長い足で蹴り、二人は床に打ち付ける。
リュウは肋骨にヒビが入っているのか、顔に脂汗が浮かんでいる。
つくし「リュウ・・・、和也君」
司がその前を塞ぎ、つくしの腕を掴もうとするも。
つくしは腫れ物を振り落とす素振りで、司から離れた。
司「てめえは、又、他の男に行くのかよ」



つくし「あたしに近寄らないで。あんたが関わると、あたしの人生に不幸ばっかり呼ぶのよ」
リュウ「つくし・・?」
つくしは血を吐いているリュウの手を繋ぎ、腕を華奢な肩に回した。
つくし「和也君、男なら立ち上がって」
和也「つくしちゃん。ゴメンね」
司の表情からは笑みが消え、何時もの冷酷な表情に変貌する。
司「貴様」
リュウ「オレはあんたに背負われて、動物園行った・・」
司「ウンコ漏らしたクソガキが、オレの女に気安く触れんな」
リュウ「何時の話をしてるんだよ!つくしを怒らせて、あんた信じらんないな」
つくし「あたしはあんたとは、金輪際関わらない。あんたに愛されたい女なら、幾らでも居るでしょ。
人を身分で見下すんなら、あんた魔女の事文句言えない。
ううん、未だ魔女の方がマシ。暴力には行かないもん」


つくしはリュウの手をしっかり繋いだ。

間もなく担架が運ばれてきて、リュウは横たえられた。
手を握ったまま、つくしの瞳からは涙が溢れ出す。
二人がラブシーンを演じながら、退散して行くのを苦々しく見送る司。


暫くすると、その部屋は『台風一過』状態に変貌していった。


司は滑稽な顔で、何かを呟いていたが。
彼らがやがて味わい行く事への、プロローグとは全く気付きもしなかった。


梅の花は生暖かい風に吹かれ、花びらが散り出していた。
しかし、つくしの中に宿す梅は、此れからが見頃になる。
その咲き乱れる事が、己が腕の中に有るのだ。
ゆっくりと開花し、味わう時が待ち遠しい。
耽美な甘さと毒になりし、徒花が愛しくて。





本日はアップが仕事の都合上、遅くなりました。
短くてすみません😢⤵️⤵️。繁忙期の残業で、クタクタです←。

中々、筆が進まずすみません😣💦⤵️でした。




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拍手コメント・・・y様。
知らない事ばかりで、『ほう、そうなんですね』とコメント見ながら勉強させて頂いてます。
梅毒・・と、ハンセン病(らい病)と天然痘が症状似てるなあと思った位であります←。
梅毒は結城秀康(家康の子供で、福井藩の初代藩主)が、命を落としたのが残念でなりません。
(此れを見てる方の、何人が分かる話なんかな←)
為になるコメント、毎回有り難うございます。













リュウは踞くまりながら、つくしの元に寄ろうとした所で司からの強烈な一撃を喰らった。
リュウ「ってえ、何しやがる」
司「つくしに触れようとは、身の程知らずって奴だ」
リュウ「お前が言うんじゃねえ。つくしはオレが守ってやんだ」
リュウは顔をしかめながら、匍匐前進してでも向かおうとするも。
司の一撃が余程重かったのか、口から血を吐き出す。

通り掛かった和也が、血相を変えてリュウの肩に手を回そうとするも。
司に睨み付けられ、和也は一瞬たじろぎそうになる。
司「チビがガキを助けんのは、滑稽ってもんだな」
邪悪なバリトンボイスで、嘲笑う司。
和也「笑うんなら笑ってろ。つくしちゃんを、突き落としといてる道明寺が笑えんだ」
司「悪あがきは止めんだな、つくしはオレだけの女だ」
司は愛しの女に向かって、長い足で優雅に近づいて行く。

リュウ「和也?」
和也「道明寺はリュウが、勝てる相手なんかじゃない。だからと言って、やれたらやり返すんだっ。倍返しするんだよ」
リュウ「おまえ・・良い奴だな」
和也「オレが年上なのに・・・」
リュウ「つくしを助けんだ」
和也「当たり前だ。ヤられっぱなしは、むかつく」

二人はつくしの身を案じて、和也が再びリュウの肩を抱える。
リュウは『チキショー』と呟く。

『はん?ガキがなめた真似してくれんじゃねえか。オレの女に手を出すとはな』
司は2人の言動分も纏めて、つくしの身体で返して貰うと不埒な考えを妄想していた。


つくしはその場に置かれた、鏡やら皿等で料理やらワイン等を必死で避けていた。
女達の怨みを浴びせかけられ、ドレスもドロドロで結い上げた髪も解かれたのかお岩さんな容姿だ。
浅井「牧野さんには、此れがぴったりなのよ。身の程知らずが、パーティードレスで道明寺様の婚約者ですって」
鮎原「あたし達が苦労して来たのを、横からかっさらう溝ねずみ」
女A「司様迄、庶民の顔した性悪女に取られるなんて」
狂暴化した女性集団は遂に、つくしの顔目掛けてカクテルグラスが飛んで来た。

つくしは目を瞑ったが、そのカクテルグラスはつくしの右手に当たって砕け散る。
つくし「痛い」
司が急ぎつくしに駆け寄ろうとしたが。
和也とリュウが、つくしの前に体でバリケードを作る。
二人「「つくし(ちゃん)」」
つくし「痛いよぉ〜」
ポタポタと血が流れ出して、血痕になる床。
口々に『貴女が身の程知らずなのが悪いのよ』と、車に乗り込んで逃亡する者。

『庶民は庶民らしく、小銭でも稼ぎなさい』と言い出して、走り去る者。
風の如く女性達は、全員退散してしまっていた。

和也とリュウを長い足で踏みつけ、愛しいつくしの元に向かった司。
自分の愛しい女に触れようと・・・する。
その行動につくしは、遂に堪忍袋が切れた。
自分を守ろうとしてくれた、和也とリュウをも傷付けた事。
つくし「あたしの友達を、此れ以上傷付けるのは許さないっ」
右手からは血が止まらないが、つくしは渾身の一撃をその完璧に整ったすまし顔にアッパーを叩き込んだ。



梅は咲き始める予兆を示している。
ガーデンブッフェからの生暖かい風は、嵐の前兆を知らせていたのだと。






本日もお越し頂きまして、有り難うございます。
間違って公開になりました事を、改めてお詫び致します。



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