あれは、何年前の出来事だっただろうか。
引っ込み思案で、人と話す事も億劫でそんな自分達とダチ達とも仲良く話してた幼なじみ。
大企業の令嬢でありながら、それを鼻に掛けず普通の女性。
司の姉を慕いながらも、しっかりしていたなあ。
『私の類大好きよー。可愛い』
幼なじみだった静の後ろを付いて回りながら、内気で大人しかった幼少の類。
自我等と言う物すら無かったのだから、静や幼なじみ達と一緒にいた世界だけが自分の全てだった。
司なんかは元々が自分達以上に裕福だった。
それに物を言わせて、毎日喧嘩に明け暮れたりしていたもので。
自分達が目立ち出せば、それを否定的に取る生徒が現れるのは必然的だ。
その一人『樹本』なる生徒を『赤札』なる物で標的にし、病院送りにして編入に追いやった事も有る。
(余談だが、国民的女優の樹本満里奈が従姉妹だった事が後日発覚している。それを知ってから罪滅ぼしの意味でか、道明寺HDはスポンサーになっている)
類は、南風を受けながら口中でチュ○○ャップス
を転がしている。


「牧野先生・・」
スゥースゥーと、転た寝をしたまま。
診察室の扉を開けっ放しにしたまま、つくしは舟を漕いでいた。
カルテが机に散乱して、腕に突っ伏しているが首やら項には、虫刺されの如くに赤い所有印が散らばっていた。
女医は困った様に口元を緩ませつつも、つくしの耳許でわざとらしくデカイ声を上げた。
「牧野先生」
「きゃっ」
女性特有のキンキン声に、つくしは飛び起きるも椅子から崩れ落ちてしまった。
米神を抑えながら、つくしは目を開いた。
「牧野先生・・お盛んですねえ」
「えっ?三田村さん何か御用でも」
看護士の三田村アキは、『道明寺』家の執事橿原の娘だ。
短大を出て、英徳の看護医療学校を出た優秀な看護士。
結婚してからは、道明寺邸使用人専用アパートから通っている。
英徳学院大学付属病院では、6年目の看護士でもある。
「坊っちゃんの事ですから、また徹夜ですね」
勤務が終わり、寮へ戻って休もうとしたのだが。
毎度のダックスフンドが入口に横付けされ、あれよあれよと拉致されて行った。
「公務員が乗る車じゃないでしょーよ」だの、つくしの文句を深いキスでシャットアウトした同乗者。
果ては夕飯を食べてから、無制限で早朝迄解放されずじまい。
今日も勤務地迄、『タクシー代わり』にダックスフンドで出勤し教授達からのクレーム三昧だ。
夏だと言うのに、半袖を着る事も出来ない。
長袖の服とストールを巻いて、仕事をする羽目になっている。
ミュールやら、ワンピースで街中を歩きたい。
つくしの希望は、全く叶わないのだ。
「程々にしないと、知らないうちに孕まされそうですね」
ゴンッと、小気味良い音が響く。
「牧野先生・・、サッパリしたみたいですね」
「ええーっ」
マキはクスクス笑いながら、言った。
「どうかしたんですか?私は髪型の事を言ったのですよ。それはそうと、院長先生がお呼びですよ」
つくしはどぎまぎしながら、首をカクカクするばかりだった。


昨日のお話の続きが、全て消えてしまって真っ白になってます。
もう凹んでおります。

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「つくしちゃん、今日も可愛いよね。お兄さんはその笑顔に何度でも騙されに来るから」
「もう宇野辺さんは、お口が上手なんですからあ」
宇野辺は40代前半(推定)の、男性。
宇野辺産業の跡取り息子で、末は社長である。
半導体や精密機器の企業だが、最近は海外の市場で業績を伸ばし飛ぶ鳥を落とす勢いらしい。


心療内科の日常は、大抵は外来患者の愚痴を聞かされる事が大半だ。
つくしが赴任して6年目。
理容室に有る丸い椅子に深く腰を掛けたまま、つくしは転た寝している。
ケープの布に付着した髪の束を、理容師の高城がパンパンと叩く。
「つくし先生、終わりましたよ」
つくしは腕を大きく伸ばしながら、閉じていた目を開けてみた。
「うひょっ。結構短くなったかも」
朝早くから高城に連絡を取って無理を承知で頼んだのだ。
耳が見えるツーブロにしてるせいなのか、男性医師に見えなくもない。
「襟足寒いけど、暫くは持ちますから」
院内は美容室よりも、理容室が重宝がられている。
「やっと切れたから、助かりますよお」
「美容室行く時間も不規則ですよね」
「三ヶ月以上行けなくて、本当医療に従事してると生活が不規則になりますから」
ネイルアートも出来ず、つくしのプライベートは淋しいものであったりする。
「此処は大抵患者さんが相手だから、複雑なんですよ。特に女性の方ですと、抗生物質を投与して抜け毛になってしまったりとかね」
ガンや白血病等で抗生物質の影響を受けて、髪を失った女性も居る。
*ヘアドネーション制度が認知されて来たとは言え、未だ此処の場所に来る事への抵抗がある事をつくしは感じていた。
「女性の患者さんへのケアは大事ですよね。心ない事を言う方も居ますから」
「牧野先生、次は何時にお見えになりますか?」
つくしが上向きに、視線をさ迷わせた時だ。

「お前勝手にあっちこっち、浮気してんじゃねーよ」
「浮気じゃないでしょ。勝手も何も此方からお願いに行ったんだから」
「チッ猿か小僧にしか見えねーじゃん。前のまんまでも可愛いのにな」
「あんたの好みに合わせる予定はないの。暑いし、うっとーしいの」
「俺がうっとーしい存在とはな。お前はそれで男と浮気するっつうのか」
「何で話が後ろ向きになってるのよ」


「あのさ・・どうでも良いんですけど、牧野先生。丸聞こえですよ。痴話喧嘩は、違う場所で頼みますよ」
『チッ』
「・・・すみませんっ」
平謝りしながら、つくしは司の身体を引きずって退散していく。


中庭では痴話喧嘩が再開され、二人は犬のじゃれあうかの如く叫んでいた。
「邸にスタイリスト待機してんだろ」
「何であんたの邸が出て来るか、意味分からないわよ」


当分二人の喧嘩は、終わりそうになかった。


ヘアドネーション制度
病気等で髪を失った人に、ウィッグを送る制度。
が、諸説有ります。
回数が又違っていまして、読者様にはご迷惑おかけしてます。
申し訳ございません。


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本来の1話が消してしまったのか、見当たらず悩んでいます。
とりあえずは、何とか仕上げましたので。
次の話と上手く縫合して行きたいと思います。
叱咤のポチを宜しくお願い致します。







屋上『非常階段』で、看護士の呼び出しを恐れて類がエレベーターで遁走したのと入れ違いに看護士が汗だくに息を吐き出す。
日頃の運動不足が祟って居るのか、煙草の吸いすぎかは息切れとイライラが増長している。
「やっぱり、藤堂主任の予測は当たってたわ。先生てば、肝心な時に逃げ足だけは早いんだから」
藤崎なのかは、ため息を付いた。
看護士も4年目になれば、中堅の部類である。
が、類に舐められた様で内心腹立たしいが。
『お目付け役も損だわ』
澄みながらも、少々かん高い声で項付近の解れ髪を掻く。
「今日は芦田教授の手術だから、大事な研修にもなるのに」
芦田教授は『英徳学院大学』の看板教授とも言える権威だ。
『内科』の手術で、メキメキと頭角を表して来ている。
最近はICU等にも、参加したりと今の医療現場を象徴しているものである。
『英徳学院大学』も、ご多聞に漏れず『医療スタッフ』は万年の『不足』状態である。
其れに拍車を掛けて、『英徳大学』の『医療ミス』に依る患者の死亡事故である。
(バチスタ手術で、過去10人の死亡事故例あり)
なのかは『英徳大学』で、医師よりは『看護助手』を専攻した。
街中の開業医で、助手を片手間にゆくゆくは花嫁修業に正を出していこうと。
当時は資格取得等、深く考えてなかったからだ。
しかし父親を不慮の病で亡くしてからは、何も出来なかった自分の非力さに、痛く傷付いた。
一念発起で『看護士』の免許を取り、新設されたICUに所属されたのだ。
なのかはフットスタンドに立ちながら、自動ドアの開閉を待つ。
「本当に花沢先生の、逃げ足が早いのは藤堂主任の直感通りね」
その藤堂主任は類の幼なじみでもあるからか、彼の行動範囲を推理する事は容易いのだ。
「又、私の行動を咎めるのね。花沢先生に殺意さえも湧いて来るわ」
なのかは神聖な医療区域に、足を踏み入れながらも感情を圧し殺しつつ藤堂主任の待つ医局へ向かった。




因みに医療関係のお話は、全くのフィクションでツッコミ満載となってます(笑)。
その辺りはスルーを、お願い致します。
現役の皆様、無視してくださいまし。

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「お、今日も心療室は派手な悲鳴から始まったな」
朝イチから、カジュアルな服装でやって来たのは
『特別室』に妹が入院している『美作あきら』である。
「美作さんも、朝から暇な訳?」
「冗談だろーが。朝一会議をスカイプで済ませたら、芽夢の散歩と朝飯に付き合わされたんだ」
美作あきらは、美作商事の業務部長兼副取締役である。
妹の芽夢が、虫垂炎で緊急入院し明日の手術を控えているのだ。
「流石F4は特別室の患者よね」
「一般病棟なんざ、ファンやらマダムが押し寄せてジ・エンドだわな」
「確かに、道明寺では考え付かないわ」
「執刀は誰?」
「院長自らだろーな、大学教授は点数稼ぎになるしな」
つくしは、ロイヤルミルトンのティーカップに『ダージリン』を注いで手渡す。
「芽夢ちゃん、大丈夫なの?」
「虫垂炎だし、オーバーなんだよな」
「バチスタじゃないだけ、良いわよ」
つくしは、ダージリンの匂いを嗅ぎながらニコニコしている。
生粋の紅茶好きで、あきらの家から取り寄せて居るのである。
「バチスタと言えば、麻田コーポレーションの会長も犠牲者だったらしいな」
「あたしが未だ此処の心療外来担当になる前だったかしら?」
「牧野は此処の前っつうと、道明寺財団で研修してた頃か?」
つくしは此処の病院に赴任する前は、道明寺財団の系列病院で心療外来の研修生として勉強していた。
司と再会したのも、この頃である。
つくしはてっきり、司が道明寺財団の総帥として経営の最前線に立つとばかり思っていたからだ。
司は大学で医学部に進路変更をするや否や、ストレートで卒業した。
その後道明寺のコネで、何故か厚労相に入省しエリート街道を突き進んでいる。
「家業は亜門に任せてるし、オレは道明寺メディカルに医療の方で貢献したいと思ってる」
「厚労相の官僚が?」
「んなのは、つくしと一緒に・・・」
その瞬間、つくしから鉄拳制裁が炸裂したのは言う迄もない。
「この暴力医師。俺様がバカになっちまったら、世界中の女から恨まれんぞ」
「バカだから、道明寺なのよ」
犬も喰わぬ痴話喧嘩は、未だ続いているのだった。
太陽がギラギラ照り出し、白亜の病棟は平凡な夏の1日。
その平凡な日々を送る事、入院する患者に健康な身体で退院をして貰う事。
それは理想でもあるが、命を救えない最悪の想定とも向き合う事。
医師として、現場の最前線には立っては居ないつくし。
が、最前線に向かう患者の心のケアも大事な役目である。
老若男女、病院と言う場所には行きたくない所である。
その彼らを点数稼ぎやビジネスのコマに、食い物にする輩も存在する。
英徳学院大学付属病院の、日常的な風景は穏やかに過ぎていた。




何時も応援有り難うございます。
叱咤のポチを宜しくお願い致します。

『ジェネラル』の背徳のコラボシリーズは、ブロ友様のみの公開となってます←。
大変申し訳ありませんが、5話が抜けていて書いてから更新になります。
朝に見てひっくり返りそうになりました←。


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「オメェは耳許で、でけぇ声出してんじゃねー」
フェロモン駄々もれなまま、司はつくしにじゃれついたまま離れようとしない。
「あんたって人は、何考えてんのよ。こ・・・こん・・・な」
「求愛とスキンシップ・・何なら・・・セッ」
の一言につくしは派手に手のひらを、その美しい横顔にお見舞いした。
「てめえは夫を労るつう、単語はねーのかよ」
「勝手な事言わないでよね。何時結婚したつーのよ。あんたは只の役人風情でしょうよ」
肩書きは確かに、役人であるのは事実であるが。
「そのお役人様と夜な夜なベッドを共・・・」
再びつくしが鉄拳をお見舞いするも、今度はそれを完全に余けて羽交い締めにする。
「離してよ、暑いんだってばっ」


萱の外扱いの士長は、ふくよかな体形を揺らしながらも慣れてるのか溜め息を一つ落とす。
「良いんですよぉ・・仲良い事は、悪くはないのですから」
「す・・・杉山婦長?」
厚塗りしたファンデの奥で、半分失笑しつつも
大黒様風情の笑みでカップを取る。
「珈琲、出来たては最高ですね」
「当たりめーだ。メープルの最高級取り寄せてんだ、普通の病院はおろか英徳でも無理だな」
「道明寺、あんたには目上を敬う事が出来ないわけ?」
「んなのは、オレの辞書にはねーな」
「婦長はあんたよりも、目上でしょうよ」
「あ?役職や肩書きなら、オレに勝てると思ってやがんのか?」
「あんたは官僚の一人に過ぎ・・・」
司はこれみよがしに、フェロモンを撒き散らしながらつくしを上から見下ろす。
「厚労の大臣黙らす位、朝飯前だ」
「ハイハイ、あんたに言ったあたしがバカだったわ」
心臓の奥が掴まれそうな位に、つくしは動悸に惑わされる。
「つくしは、オレの女で何が不服なんだ?」
「不服じゃなくて、仕事したいだけなの。あんたのお蔭で、壁に落書きされるわオチオチ仕事出来ないの」
「ヤキモチ妬いてんのか?」
「御目出度い頭には、何言っても無駄ってもんだわ」
司は奥の仮眠部屋に引っ込み、何時もの高級ブランドスーツに着替えるのだった。


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