小っさい恋の物語(連載中)

小っさい恋の物語・・二人だけの誕生日〜32〜

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「ハッ・・・はぁ・・・つかさあっ」
つくしが蹲る場所に、足音が近づいて来る。
「も・・・もうだめだよっ。あたし、こわいよぉ」
万事休すと、扉が開いた時だった。
「つくしっ。なにがあったんだっ、オバケでもみたのかよっ」
「ハッ・・・はぁ・・・つかさあっ」
つくしが蹲る場所に、足音が近づいて来る。
「も・・・もうだめだよっ。あたし、こわいよぉ」
万事休すと、扉が開いた時だった。
「つくしっ。なにがあったんだっ、オバケでもみたのかよっ」
シルクのパジャマ姿で、つくしの前に座り込みながら驚いているつかさ。
つくしは瞬きをしながら、大きな瞳でつかさを睨み付けるも。
「つかさあっ・・わああぁ~んっ、こわかったよっ、オバケみえたよぉ」
「つくしっ。オバケみたのかっ、オレが居るから大丈夫だっ」
少々頼りはない体付きだがつくしを、力の限り抱き締めるつかさ。
「オバケでたっ・・あたしにはだかんなれいったよぉ」
「つくし・・・もしかして、ゆうれいみたのかっ?」
「オバケみたっ・・・あっ、これっ・・・」
つくしがオバケと勘違いしたのは、貝殻の蓋が開き裸の女性が立つ絵だった。
(ボッティ・チェルリ?かしら)
「此れが怖いのかっ、つくし」
「こんな絵だったんだねえ」
前を隠す女性の目が光り、つくしを怯えさせ泣き叫ばせる絵につかさは何と蹴りを入れ始めた。
ガンガン・・ガタンガタン。
当然ではあるが、使用人達が何事かとドカドカやって来る。
「きゃあ・・坊っちゃま。それは、楓様がお気に入りの国宝級のお宝ですぅ」
「奥様に私達が叱られます」
と、使用人達が止めようとするのだが。
「うるせえっ。つくしはなっ、この目玉が夜中にこわくなって泣き出したんだっ。つくしを泣かせる絵なんざ、ガラクタ以下じゃねえかっ」
つくしが泣けば、国宝級の絵画すらもガラクタになるとは無茶苦茶な話である。
楓は美術コレクターであり、特に西洋絵画に造詣が深い。
その絵画をガラクタ扱いする、息子の無謀さは使用人も唖然としている。
『あの母親から、この息子。それがベタ惚れのつくしとは、一体どんな娘なんだと』
「つかさあっ。あたしのことは・・・」
「よくねえっ。つくしを泣かすんは、オレだけでいいんだっ」(←オイ)
「あたしなかないもんっ」
つくしは大きな瞳で、つかさを睨むものの。
「つくしっ。かわいいんだよっ」
頭のネジが取れてしまったのか、つかさはつくしの額や頬にまでキスの雨を落としてしまうばかりだった。
後日、トランジットで戻った楓がお気に入りの絵画を見た時。
ガラス張りの部分に、ヒビが入っていた箇所を使用人に問い質した。
つかさが破壊行為に及ぼうとした事に、頭を抱えた。
「此れは○○国のエカテリー大使夫人から、友好親善で頂いた貴重な絵画ってご存知でなくて?」
タマはウンウンと頷いては居るのだが。
「仕方ございません。坊っちゃんは、つくしに恋をしてますからねえ」
「あの子をまともに戻すのは、つくしさんと一緒に居るべきとでも?」
ダメ息子の将来は、つくしが居れば其所が天国になるらしい。
道明寺の運命と、息子の更正。
全ての未来は、つくしと共にある・・・らしい。


そのつくしの試験結果を告げる、英徳学園からの使者達につくしの運命はどうなるのか。
そんな事は全く知らず、つくしは今日もシェフの試作品のスイーツの数々に「おいしぃーっ」を連発する日々であった。

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