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道明寺奥の院・龍泉庵

花より男子のブログになります。一部のお話はブロ友様のみの公開です。一部記事にパス掛けてますので、ご了承下さい。

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Jeden Tag ab dem Frühjahr Sturm〜 春の嵐から始まる日々〜2

「茜さあ・・・もう聞いてったら、酷くなぁ~い。辞令が下りたの赴任前日なんだからさっ」
くだを巻きながら、つくしはほろ酔いのままスマホを首に挟んで通話している。
本社で同僚だった「妻科茜」だ。
茜はつくしと同じ『英徳大学女子部』時代から唯一の戦友である。
部署こそ『総務部』『営業部』で異なっていたが、ランチタイムでは貴重な話相手だった。
メープル東京台場本社でも、つくしの異動に大半は『寝耳に水』で。
当時は誘導尋問をランチやらで、しつこく聞かれたものだ。
茜も総務部で有るから、情報収集を試みたものの上層部の壁には勝てなかった。
つくしは納得が行かないまま、渋々赴任したのだが。
『分かったからさぁ・・・つくし。明日も早いんじゃないの?』
茜は宥めながらも、正直酔っ払いの相手をするのはウンザリしていた。
同じ話を1時間も聞かされて、遂には話し中の表示にしたまま切った。
砂嵐の音にアルコールも手伝って、つくしはプチッとキレた。
「茜〜、この薄情者〜ッ」
スマホが勢いあまり、肩からズリ落ちる。
つくしは手に持っていた缶のアルコールを、喉に注ぎ空にした。
手でグシャッと潰し、分別のゴミ箱に投げ込む。
あの後つくしは、見事に遅刻をしてしまった。
学生生活では、皆勤賞も受賞した『牧野つくし』。
本社でも一度たりとも、つくしは遅刻した事等なかった・・・つくしがだ。
走ってた途中でヒールの靴が、脱げて近くを流れる運河に落下した。
それを取ろうと橋から棒を足らし、靴を拾い上げた迄は良かったのだ。
偶々通り過ぎた、ダックスフンドな高級車が水溜まりを通過してつくしの服に掛かってしまった。
「ふざけんじゃないよ〜。あたしの一張羅汚しといて黙って行くんじゃねーっつーの」
かなりデカイ声で車に文句を言った。
ダックスフンドな車は急停車する。
其処のドアが開き、舌打ちしながらつくしを睨み付けるその男。
「人の服汚しといて、ガンつけるとかどんな根性してんのよ」
運転手が下りて来て、ペコペコ頭を下げたのだが。
「トロトロしてる、てめえが悪りぃんだろ」
「はぁ?それが人に謝る態度なの?」
主らしき男の態度が、とにかく気に入らない。
『一触即発』の危機となるつくし。
同乗者していた秘書らしき男性が、危険を察知しクリーニング代を差し出して来た。
「此れは大変申し訳ございません。牧野様、大丈夫でしたか?」
「此れのどこを見れば大丈夫になりますか?」
水溜まりの泥が跳ねて、一部は泥まみれだ。
「失礼致しました。牧野様、取り急ぎ此方を」
その男性は、スーツのポケットから紙幣を数枚差し出して来たのだが。
『あたしは何でもカネで解決しようって、その魂胆が気に入らないんだってば』
その遣り方には一瞬キレそうになったが、時間も押していたので。
「今日のところは、一先ず矛を納めて下さいませんか。主人に変わりまして、お詫び致します」
眼鏡を掛け直しながら、秘書らしき男性が会釈をしたのでつくしも怒りを抑えつつ。
それを受け取り会社に向かうのだった。
従業員通用門を通り過ぎて、ホテルのロビーから入りそうになってしまうも。
顔見知りのベルボーイの男性に、声を掛けられて慌てて従業員通用門へ向かったものの。
始業時間は大幅にオーバーしていた。
上司からは当然だが、お小言タイムで30分潰された。
「靴拾う余裕有るなら、遅刻しない時間に出れば済む話でしょう」
余りの正論にぐうの音も出ない。
ホテルのロビーから出社しそうになった事と併せ、お小言タイムが更に延長される。
つくしの機嫌は最悪以外、何もなかった。
「あの男今度見たら、殺してやりたいわあ~」
踏んだり蹴ったりなつくしは、その日は終始不機嫌であった。


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Author:悠香
花より男子の二次を書いています。
CPはつかつくか、総優の二刀流であります。
一部のお話には、パスワードを掛けてあります。
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