FC2ブログ
暫く止まってましたが、総優になります。
つかつく以外、アウトな方は閉じてくださいね。


私と三奈先輩に更先輩は、都心では見られなくなった甘味処『源絹之屋庵』に来ている。
此処は本店が『京都』にあって、茶道の流派からの贔屓も多い有名なお店。
が、サラ先輩は此処でも顔馴染みとあって。
三奈先輩と私は、驚くばかりである。
季節の和菓子が、一つで500円以上はザラなのに。
店主が『サラちゃんには、御世話になってるからさ』の一言。
色とりどりな和菓子を、重箱に詰めて風呂敷包みしてくれてる。
「凄いわよねえ。此処って、千家筋や歌舞伎関係でも御贔屓って聞いてるわ」
三奈先輩は、店内のディスプレイに釘付けとなっている。
「だって、店主を紹介してくれたのはジローなのよ」
「でもなければ、此処は敷居が高過ぎるわよ」
私ですら気後れしてしまう。
「いらっしゃいまし、お待ちしておりました」
私達の後ろにやって来たのは、西陣織を普段着に着こなす貴婦人の様な女性だった。
「明日使いはるお菓子を、取りに来たんですの」
風呂敷包みを持参し、後ろに付き添って居るのは使用人なのかしら。
私達の住む街の奥は、『高級住宅街』で知られる『松涛』との境に近い。
「凄いよねえ。あれって、セレブ夫人でしょ?」
三奈先輩は珍しいのか、口元を抑えながら小声で話し掛けて来る。
「伯母様。お久しぶりです、サラです」
チラと見た貴婦人らしき女性が振り返ると、キツい目線を少し緩めていた。
「サラさん、ごきげんよう。こないな場所で、道草であらしゃりますか?」
「いえ、利休忌の打ち合わせで・・・」
「あら、そうですねえ。早いわねえ、もうそんな時期になりまして?」
「はい。ジロー・・じゃなかった、総二郎さんがお稽古頂くんです」
「あの子は昨日も、朝帰りでしたのよ」
「お付き合いも有るんですよね」
「どうだか。いい加減自覚をお持ちに・・・」
と、貴婦人が更に良い掛けた時。
『家元夫人・・お時間が』
と、初老の男性が声を掛けて来た。
「そうね。では、此方へ届けてくれるかしら」
「かしこまりました」
店主は恭しく、最敬礼に頭を下げている。
貴婦人は男性と共に、店内を後にした。


その貴婦人は、何故か私の方を一瞬チラリと見ていたのだけど。
私は先輩の後ろで重箱の和菓子に見とれて、全く気付かなかった。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


href="https://blogranking.fc2.com/in.php?id=1011089" target="_blank">


二次小説ランキングへ


スポンサーサイト
Secret