つかさは席を、立ってしまい食堂の奥にある管理人室のベッドにふて寝していた。
『つくしはっ・・・いつもじゃねーかっ』
人の気持ちを持て遊んでる、としか思えない素振りを見せるつくし。
つかさも傷付きやすい、お年頃なのである。
それでもつくしに対する想いは、隣に居るだけでどんどんと大きくなる。
そんなつくしは、肝心な部分で逃げてしまう。
つかさのテンションは下がり気味となり、気分もイライラしてしまう。
「司様、牧野様を見掛けませんでしたか?」
西田が無関心を装いながら、心配そうに聞いて来る。
「知らね~よっ。つくしの奴は、二言目にはるいるいって言いやがんじゃねーかっ」
何はともあれ、つかさの心中は面白くないらしい。
「司様は、お見苦しいですねえ」
「なんだとっ。西田っ」
「牧野様はあれほどの奥手なお方ですよ。いきなり、不埒な考えを持たれたら逃げられるものです」
「わぁ~ってるっ。しょうがねえ、オレは女つうのは苦手なんだよっ」
「牧野様もですか?」
「つくしは可愛いから別だっ」
気持ち悪い生き物と思っていた、女の偏見を変えた。
麦わら帽子の似合う、小さく華奢ながら自然体に振る舞う少女。
「でもつくしだけは・・・おい・・・つくしは何処だ?」


麦わら帽子を掴み掛けて、足を踏み出した瞬間。川底が急に深くなり、つくしは溺れ出していた。
「きゃあ~」の悲鳴も途中から、水が口に入り出し必死に上へ這い出そうとバシャバシャと水面を叩くも。
急激に上へ這い上がろうとしたのが、足が吊ってしまう。
普段は泳ぎも得意なのだが、流れが急に早くなり直ぐ近くには河口がなだらかな滝の様に下っていく。
『あしが・・あしがっ・・・つって』
つくしの身は、オーバーオールが水分を含み重みが増して行く。
麦わら帽子がまさかの惨事になるとは、想定外だったつくし。
『つかさ・・・もうダメかも』


「つくし・・・つくしはどこだっ」



つかさはSP達や使用人と、必死に近くを探す。
『つかさ・・・ゴメンね』
虫の知らせなのか、言霊の悪戯なのかつかさは川に向かって行く。
西田とSPに水難専門のダイバーが投入され、つくしの行方を探して数分後。


つくしは河口の手前で発見され、急ぎ邸へ搬送されたのは言う迄もない。
藻に引っ掛かり、河口へ流される事だけが無かったのは幸いだった。
水温が高かったのと、水を飲んでなかったのは良かったのだが。
翌日から高熱を出して、魘されるつくしだった。



楓が緊急帰国したのはその翌日だった。
つくしの両親も急遽、とんぼ返りで世田谷の邸へ戻って来た。
道明寺邸では、富士山の大噴火並みに大騒ぎとなっていた。

つかさとつくしは、どうなってしまうかは楓が鍵を握っているのだった。



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