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道明寺奥の院・龍泉庵

花より男子のブログになります。一部のお話はブロ友様のみの公開です。一部記事にパス掛けてますので、ご了承下さい。

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小っさい恋の物語・・お花見とつかさ〜7〜

麦わら帽子を見るなり、春男が涙する光景には首を傾げつつも楓はヒールを鳴らしながら歩く。
黒い光沢の光るソファーに座る楓。
春男「じぃじとは、私の母方の大伯父でした。つくしは、伯父にとても可愛いがられました。その帽子は、形見なんです」
楓「形見には変えられないわね」
春男は涙を堪えつつ、拭うにも更に溢れ出て来る。
其所へやって来たのは、弟の進である。
進「おばさん、オレ一生懸命勉強するんで。姉ちゃんを、許してください」
仙台で寮生活を送って、熱心に勉学を励んでいる進。
進の実力に舌を巻き、教授達からも『秀才であり、将来は道明寺HDでの幹部候補になりうる』とお墨付きの進。
その弟が、姉の為にやって来るとは。
春男「伯父は戦争時に憲兵だったんです。当時は恐れられてたみたいですが。敗戦と同時に、追われてひっそりと住むようになりました」
伯父は誰とも交流を持たず、酒を飲みながら僅かな畑を耕して暮らしていたらしい。
楓「敗戦当時は大変だったと、実家でも話した事がありましてよ」
春男「伯父は頑固一徹で誰とも交流を持ちませんで。唯一交流を持ったのが、つくしでした」
つくしの天真爛漫な性格は、戦争で傷付いた伯父の心に唯一の光を灯したと言う。
親戚中て鼻つまみ物扱いを受け、伯父は崇高な心を傷付けられ周りとの交流すら拒絶して田舎に引きこもっていたと聞いている。

楓「この帽子はその伯父様の名残と?」
春男「はい。伯父が亡くなる時に麦わら帽子を、頂いたんですね。つくしはずっと、此れを手離さないんですよ。つくしの頭に合わせて調節はしてますが、色褪せても使いたがるもんで。色を付け足してます」
楓「つくしさんは、伯父様のお帽子を大事になさるのね」
春男「伯父も似た境遇で、村八分でしたから。亡くなったのは、去年なんですが。つくしは泣きませんでした」
楓「しっかりしてますのね。つかさの方が心配になる位だわ」
春男「坊っちゃんが居てくれたお陰で、私達は助かってます」
楓「どうしてその様に思うのかしら?」
春男「つくしは普通の感情を、持てる様になったんです」
誰とも交流をしている様で、つくしは心を見せる事が出来ない。
素直に甘える事が苦手なつくしは、つかさと出会った事で感情の豊かな少女になって来た。
春男「つくしの見た目は感情も豊かですが、あれで殻を作る事が有るのです。あの事件で、つくしは一時期誰とも口を聞かない子供になりました」
楓「つかさが感謝されるとは、意外な感じを受けるわね」
春男「今回の件は、私達とつくしが悪いのです」
進「オレは普通の学校に通うよ」
楓は肘を付きながら考えるも、意を決した様に立ち上がった。
楓「ならば取引しましょうか?ビジネスとしてよ」

楓お得意のビジネスを持ち出して来た時、彼女は何時もの経営者の顔に戻っていたのである。



大人達の思惑を余所の一方で、つくしを横たえたストレッチャーが走行している。
ストレッチャーには、女医の加藤晶がピッタリ付き添う。
晶「つくしちゃん。聞こえるかな?病院だから、もう少し頑張ろうね。つかさくんも、来てるからね」
つかさはSPに背負われ、後ろから付いて来る。
つかさ「つくしっ、しぬなっ。オレはゆるさないからなっ」
うわごとを呟くつくしを乗せ、ICUに向かうストレッチャー。

戦いは未だ続いていた。

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Author:悠香
花より男子の二次を書いています。
CPはつかつくか、総優の二刀流であります。
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