FC2ブログ

道明寺奥の院・龍泉庵

花より男子のブログになります。一部のお話はブロ友様のみの公開です。一部記事にパス掛けてますので、ご了承下さい。

Entries

敵は本能にあり〜5〜

樹本に寸での所で、転倒を免れたつくしは急ぎパッと手を離す。
「ご、ごめんなさい」
「いや、オレこそ。一歩間違ったら、セクハラだしな」
「そ、そんな事ないってば。あたしが鈍くさくて」
ムートンブーツの先を見たまま、顔を上げられない。
今の自分は熟れたトマトみたいだろうか。
恐る恐る上目遣いで見るつくし。

「牧野さんが同じ職場なんて、知らなかったんだ」
「樹本君は名古屋支店から、単身赴任だもんね」
樹本が英徳学園高等部に居たのは、三ヶ月位の話だ。
当時の『赤札事件』で体調を崩し、樹本は名古屋の永林学院名古屋高校へ転校の後アメリカへ留学した。
留学先で知り合った同級生と、一昨年入籍したと聞いていたつくし。
「まさかね、同じ会社なのは知らなかったけど」
「去年、中途採用で名古屋支店に入ったんだ」
「ずっと、気にはなってたんだ。英徳ではげっそりして、たじゃない」
「あの頃は、F4の天下でさ。睨まれたら、最後だったし」
樹本は友人が司達から苛めを受けていた事に、持ち前の正義感で立ち向かった。
然し彼らからの、莫大な寄付金で支えられていた学園に居場所はなかった。
樹本は失意のうちに、学園から実家の有る名古屋に転校している。
「従妹が英徳の高等部に通っていて、女優の卵なんだ」
二人は並んで歩きながら、向かい端に見える『電光看板』を目指す。
『居酒屋◯◯』と書かれた、きらびやかな雑居ビル前で仲間らしき若者達が手を振って合図している。
岩永「樹本さん、牧野さん。此方ですよう」
今回の幹事である同僚の岩永が、お辞儀をして迎える。
つくし「岩永さん、遅くてすみません」
樹本「ちょっと、遅れたわ」
岩永は二人を交互に覗いては、ニヤリとする。
岩永「隅に置けないなあ、牧野さんも」
樹本「満更じゃないって・・・おいっ」
岩永はつくしの2年後輩で、総務課に勤めている。
つくしにも憧れを持つ、仕事の出来る頼もしい後輩だ。
つくし「皆、集まってるの?」
岩永「はい、揃いましたよ」
岩永は二人を連れて、店内奥の個室スペースに案内する。
二人が入室するや。ヒューヒューと、歓声が上がり出す始末。
つくしも樹本も、全身で否定するが。
館内の雰囲気は、勝手に盛り上がっている。
つくし「もう違うんだってば」
岩永「大丈夫、暫くしたら皆忘れてっから」
樹本「オレはともかくも、牧野さんは困ってるだろ」
社員1「樹本君は牧野さんに、気が有る?」
樹本「オレ、既婚だから」
樹本は左手薬指を、キラリとリングを光らせるが。
社員2「あー、それは虫除けですか」
樹本「飲んでるな?」
男性社員が樹本の背中にまとわりつき、左手をマジマジと見る。
社員2「出来上がってまあす」
つくし「新年会だから、無礼講よね」
つくしはテーブルを挟んだ向かい側で、樹本の前に座る。
ドリンクの入ったグラスを渡され、乾杯音頭に耳を傾ける。
「去年は大変でしたが、今年も一年無事に乗りきりましょう。乾杯」
岩永が音頭を取ると、つくしや樹本も周りの面子とグラスをくっつけ乾杯した。
小気味良い音が、木霊する。
つくし「あーあ、新年早々に樹本君も大変だったね」
樹本「飲み会だから、気にしてないっちゃ嘘だけどな。牧野は道明寺達とは、未だ付き合ってんの?」
突然の樹本からの質問に、つくしは大きな目を開いたまま固まっていた。
つくし「どうして?」
樹本「結構、道明寺の評判は芳しくないって聞いたから」
個室スペースの社員達も、つくしの発言に注目するのだった。



一方、乱気流に襲われていた飛行機はようやく着陸許可が下りて司達は日本の地に足を付ける手前。

司は青筋を立てて、今か今かと飛行機の着陸を待ち望んでいた。


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村






人気ブログランキング




スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

悠香

Author:悠香
花より男子の二次を書いています。
CPはつかつくか、総優の二刀流であります。
一部のお話には、パスワードを掛けてあります。
ご了承下さい。

最新記事

フリーエリア