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椿が要請したらしき担架に、やっとリュウを横たえる事が出来た。
つくし「リュウ、此処迄来れば大丈夫よ」
リュウ「でもつくしだって、出血してるじゃないか・・・」
と最初は我が儘を言って、簡単には横たわろうとしなかった。
つくし「こんな所に来て迄、何言うの?」
リュウ「オレ大丈夫だよ」
和也「お前は鳩尾を殴られてんだ。ましてや相手の道明寺は、前に相手を半殺しにした事もあるんだ」
つくし「あたしよりも、リュウの怪我が酷いのよ。リュウは病院に行かないと、ご家族やお友達が心配するでしょ」
和也とつくしがコンコンと説得して、リュウは渋々担架へ横たわったのだ。
そこへ椿も合流して来た。
走って来たのだろう、息を切らしている。
椿「つくしちゃん・・・。私も行くわ」
つくしと一緒に、ドクターカーへ乗車して病院へ向かう。
リュウを横たわらせると、椿はケリーバッグの中から白いレースのハンカチをつくしに手渡した。
隊員が車内で準備をする傍らに、目を反らす椿。
椿「此れを、彼に・・・・」
つくし「お姉さん。有り難うございます」
つくしは口元に付着している、リュウの血を拭う。
リュウ「ッてえ・・・・」
椿「弟を・・・許して・・。悪い子じゃ・・・」

つくしの隣で椿は泣きながら、謝罪の言葉を二人に。
その反面、司の起こした暴力沙汰に心を痛めている。
椿「つくしちゃん・・・あのバカを許して・・とは言えないわ」
つくし「お姉さん・・・。お姉さんが、悪くはないんです」
と、言いつつも包帯には血が滲んでいる。
椿「司には絶縁してやりたいわ」
つくし「それはダメです」
椿「あの人でなしな弟なのに」
つくし「どうであっても、椿お姉さんに道明寺は身内なんですから」

人でなしでは有るが、椿は考えがお嬢様育ちだ。
幾ら生活環境が、慣れて来たとは言っても。

つくしの身を案じる椿ではあるが。
パーティーでの修羅場や、負傷者を出してしまった始末で疲労がピークに達している。
ホテルの関係者や、マスコミが騒ぎ出しその都度椿は謝罪するばかり。

化粧直しをしたにも関わらず、その度合いは厳しそうだ。
モデルの様に美しい女性なのに、身内のトラブルに振り回されバッシングを受け、苦しい立場に追いやられる事ばかり。
美人薄幸とは違うが、子供の頃から苦労の連続だった椿。
『ホテル王』と呼ばれた、ドナルド・マードックとの政略結婚をした時期もある。
しかしM&Aの失敗等で、マードックとは失脚と同時に離縁させられた。
マードックとの間に出来た子供は、娘のみを椿は引き取る事が出来た。
その娘も実家の養女となり、再来年には北欧の富豪に嫁ぐ事が決まっている。
母娘は姉妹にされてしまった。
『ホテル・メープル』の経営戦略として。
それを決めたのは、よりによってあの司であった。
椿はそんな実家の遣り方に嫌気を感じ、自力で会社を起業した。

今の夫とは数年前に、再婚した。
相手の肩書は都内に飲食店を、複数経営するオーナーだ。
メープルの喫茶ルームで、椿が体調不良を訴えた時。
近くに付き添った事がきっかけだった。
15歳の年の差だが、椿は穏やかに暮らしている。
前みたいに、頻繁にパーティー等も参加していない。
子供も居ないが例え出来たとしても、実家のコマに使われる事が椿には我慢ならなかったからだ。
実母の楓は、一線からは引いている。
『ホテル・メープル』は、台湾系アメリカ人が社長に就いたと聞いている。
経営者とは名ばかりであり、経営を任せる予定はない。
実権を握る楓が、院政を敷いている状態だ

楓の次は司が、表に出て来ると専らの評判なのである。

つくし「お姉さん、余り無理はしないで下さいね」
椿「こういう時に、道明寺の自分に嫌気が差すわ。分かっていてもね」
つくし「あたしは、お姉さんに支えられて。頑張ってこれてます」
椿「つくしちゃん・・・」
つくし「だからこそ、お姉さんは思い詰めないで下さいね」
椿「リュウ君と和也君は、私達が責任持って治療に当たらせて貰うわ」
つくし「願わくば、道明寺の敵対する側の病院に・・・」
椿「そうね。あの子の粘着力は、つくしちゃんで実証済みだしね」

『あたしがもし類の手を取ってたら、どうなってたんだろう』
今となっては、『たられば』は存在しないと改めて思ったつくしであるが。

毒は少しずつ撒かれていく・・・。
椿やつくしも、知らない場所で。


本日もお越し頂きまして、有り難うございます。
今日は司が出て来てませんが、司を出す為の伏線張りでお話を進めて見ました。

次回は、F4も出て来る予定であります。
司の執着が、正にストーカー並みです(;_;)。
いやつくしがね。
そうなりかない、気がしますわ。


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