此方もバレンタインやら、何やらで放置してました。
少しずつ、話を動かして行きます。

ザクッザクッ・・・。
白く柔らかい雪の絨毯を、重い足跡が刻印として刻まれて行く。
吐き出す息は、白く蒸気と変わり消え行く。
運動をしている筈だが、息が上がり始めている事に司は苦笑いを覚えた。
煙草の吸い過ぎかもしんねぇな・・・。
重役会議やら、つまらぬ会食が続いたせいなのか喫煙ブースに足を運ぶ機会が増えたとは思っている。
その度々に西田から、小言を漏らされていた。
『確かに若くはないな・・西田が言うのは尤もだな』
「司様?如何なさいましたか?」
「いや・・大した事ではないな」
SPの神部が、後ろから司の顔色を伺う。
「この辺りか?」
「もう少し先になりますね」

司は何か思案したかと思うと、再度速度を上げて歩き始める。
窓の中を眺めると、髪を無造作に縛った小柄な女性が台所で食器を洗って居るらしい。
明るめの室内でニコニコしながら、何やら楽しそうである。
司は建物の無造作に置かれたオブジェ等を、避ける様にアメ車のプレートが貼られた入口を開けた。
「すみません、今日は終了・・・」
「此処は吉松のお店か?」
「吉松はウチの主人ですが、どちら様で?」
「道明寺司が来たと、伝えてくれないか」
小柄な女性は、慌てふためきながら・・・『主人を呼んで・・・来ます』
と、奥に引っ込んでしまった。
「司様?吉松様とは?」
「未だオレがやさぐれていた頃に知り合いった」
司が高校生だった頃は、手が付けられない位の暴れん坊で問題児として紙面を賑わしていた頃。
つくしが吉松と『海の家』で、アルバイトをしていた頃を思い出したのだ。
漁師町に居を構えたとは、最近になって知ったのだ。
つくしと会わなかった頃を知りたいと、司は吉松の店を訪ねて行ったのである。

吉松は10年近く会ってない、大物有名人の来店に驚きを隠せなかった。
吹雪は幾分、落ち着きつつも凍える寒さには手がかじかんでいた。



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