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高畝の非情通告を目前に、つくしの華奢な身体は
膝から崩れ落ちていた。
進「姉ちゃん、何処にいってたんだよ」
試験の前半が終了し、進は小休止をしようとしていた時である。
ガラガラと木製のドアからは、息を切らしたつくしと男から見ても綺麗な少年と顔見知りの子供。
つくし「トイレ行ったら、そのね・・くて・・・おうじさまが」
進「頼むから主語述語は、ハッキリしてよ」
つくし「王子様がいたんだよ・・・」
つくしが上目遣いで、チラと彼を見るものの。
高畝「此れは花沢様の、類様ではありませんか?」
類「オレも試験だよね。何なら、一緒に出来ないの?」
高畝「いや・・・それは、牧野様達とはクラスも違ってですね・・・」
つかさ「オレがチューし・・むぐぐっ」
つくしが慌てる様に、つかさの口を抑え込む。
類も一緒にそれに加勢している。
つかさ「んだよっ。ホントのことだろーよっ」
類「元はと言ったら、つかさでしょ」
つくし「つかさが朝から、そ・・・そんな事っ」
つかさ「イイじゃんか。減るもんじゃねえし、ファーストはオレがもらうんだっ」
つくし「ぜったいイヤだっ」
つかさ「オレがもらってやんだからなっ。うれしいだろ」
つくし「なんで?あたしは・・・るいの方がイイよ」
つかさ「ちょっとまて・・・オレはつくしにきめた・・」
るい「あのさあ・・話が本末転倒してる」
高畝に関しては、既にポカンと口を開いたままである。
高畝「とにかくですね、規則は破られてしまう為に存在してはいないんです」
高畝の言いたい事は、至極当然なのである。
スラックスのポケットから、ハンカチを取り出して『バーコード頭』から滲む汗を拭う。
つかさ「んなの、かんけいねーじゃんかっ」
元凶である筈の子供が、全く反省ゼロである。
自分のしでかした事で、つくしの人生が翻弄されてしまいかねない事態なのに・・・である。
るい「オレだって、遅刻してるじゃん」
高畝「クラスが違いますし、花沢様にその様な・・」
高畝は『何故こんな田舎の小娘が、大企業の御曹司達と入って来た事』の方に対する危機を感じていたのだ。
併しその高畝の考え方こそが、今迄の英徳学園を保って来られた事であり誇りでもあった。
『ましてや犯罪に絡んで、ウチが強請られたりしては堪らんのだ』
つくしは座り込んでいたが、意を決して高畝に歩み寄ろうとしていたのだった。



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