つくしが試験を受ける気になり、つかさが喜んだのも束の間。
るい「オレも試験だよね?」
楓「それは高畝に確認頂いてよ」
つかさ「あんだとっ、つくしは一人で受けるんじゃないのかっ」
つくし「つかさはうるさいなあ。あたしはしけんうけるんだよ」
つかさ「るいとうけるなら、オレがうけるんだ」
るい「つかさがうけるんなら、ついしだろ」
つくし「ついしなら、あるよねえ」
つかさ「るいにいわれたくねえな」
楓「つかさ。追試とは、穏やかな話ではなくてよ」

毎度の駄々っ子は、屈強なSPを呼び出して試験会場からつまみ出しつつ楓は部屋を退出した。
この親子の為に、試験を受けざろうえないのも不思議なものであった。
つくしは静けさを取り戻した試験会場に、佇んでいる。
るい「こんなんで受けるのも、なんだかな」
つくし「そうだねえ。あたしこだわらないのに」
るい「まあとにかく受けてみれば」
つくし「分かった。やってみる」
るい「受けてダメなら、もう一度やってみたら?」
つくし「もったいないねえ」

つくしがるいと試験を受けたのは、それから間もなくだった。

試験時間は厳かな雰囲気に包まれながらも無事に終了した。
つくし「やっとおわったねえ」
るい「まあ、こんなもんじゃないの?」
本来の試験とは、こんなものである。
厳かで緊張感に包まれながら、人生の選択肢は自分達の実力で切り開く事。
つくし「さっきのじかんは、なんだったのかなあ?」
るい「帰るの?」
つくし「どうせなら、歩いて帰りたいな。きょうぜんぜん、うんどうしてないんだもん」
つくしとるいは広く長い廊下を歩いて、螺旋階段を下りる。

入口ではるいの家の運転手は恭しく、お辞儀をしている。
つくし「またあえるかなあ」
るい「縁があればな、あとは知らない」


るいはつかさ以上に、人見知りもだが面倒臭がりである。
それにしても、よく話をしていた方である。
一人の時間を大事にしたいだけなのだ。
「小動物の生態、あんな感じなのか?」
るいがポツリと呟けば、運転手は突如主の言葉に驚くも。
「どうかなさいましたか?今日のるい坊っちゃまは、楽しい事でもありましたか」
「ハムスターと試験受けた!」
「はあ?動物実験ですか?」
「何でもない、寝る」
るいは車のシートに凭れて、睡眠タイムに突入していった。


「あたし此処に通うのかなあ」
豪華過ぎるお屋敷みたいな学園の作りに、気後れするつくし。
階段の手摺を見ても、年代を感じさせる豪奢な作り。
ワクワクする反面で身の丈に合わない今の境遇に、戸惑いを感じてしまう。
『あたしはだかの写真とられちゃったから?』
此処でそんな事はない・・・と、誰が保証してくれるのだろうか。
つくしは静かに授業を受けたいだけだし、勉強したいだけなのだ。
とは言え、自分は普通の家の子供だ。
どこかのお金持ちの家ならば、素直に通う気持ちになれるのだろうか。

つくしはキョロキョロと、館内を散策すると裏庭で大きな桜の木に遭遇した。
「すごいねえ、大きいね・・」
ニコニコしながら、木に語り掛ける様に。
太い樹木の幹に触れようとした時、つくしの身を突如大量の液体が降り注いだ。
「あらあ、何してるの?薄汚い乞食が居るわよ」
「あれ、はだかの写真の子じゃない?」
口々に罵られ、つくしは恐る恐る後ろを振り返った。


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